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プロのスノーボードの選手 平岡卓選手の功績

2017 1/30 21:29
平岡卓,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

プロスノーボーダーの平岡卓選手は、ソチオリンピックで銅メダルを獲得して日本中の注目を浴びた。幼少の頃からスノーボードを始めたが、練習環境が整っていない奈良県御所市の出身だ。どういった経緯で現在の活躍に至ったのか、平岡卓選手の功績とともに彼の温かいエピーソードも紹介する。

平岡卓選手の生い立ち

平岡卓選手は、1995年10月29日生まれで奈良県御所市出身のプロスノーボーダーだ。

御所市職員の父親がスキーのモーグルをしていた影響で幼少の頃からスキーを始め、小学校1年生の時に家族でスノーボードをしたことがきっかけで本格的に始めた。小学校3年生の頃に岐阜県のスノーボードショップ「フッド」に所属して大会などに出場している。

始めた1年後の2年生の時には、全日本スノーボード選手権西日本大会東部地区男子ユース部門で優勝をし、12才でプロスノーボーダーになった。

数多くのスノーボードハーフパイプ試合実績

ずっと以前からも世界的な大会で多くの入賞を果たしていた平岡選手だが、全国的に有名になったのはやはり2014年、18才の時のソチオリンピックでの銅メダルだ。日本中から注目集め、一躍「時の人」となった。

オリンピック以前から現在でも世界的な大会に出場している。スノーボード世界ジュニア選手権、FISワールドカップ、BURTON US OPEN等では優勝を果たし、スノーボード世界選手権、X Games等でも数えきれないほどの上位入賞という功績を残している。

受賞履歴は?

数々の世界大会で成績を残してきた平岡選手だが、オリンピックの前にも文部科学省の定める賞を受賞している。

2010年 国際競技大会優秀者表彰
文部科学省の定める賞だ。世界的規模のスポーツの競技会において優れた成果を挙げたということで受賞した。

オリンピック後には、大阪市天王寺区の上宮高校を卒業したばかりの時期に大阪府の松井一郎知事から「感動大阪大賞」と「大阪スポーツ大賞」を授与された。また、奈良県で初めての冬のオリンピックのメダリストであると奈良県スポーツ特別功労賞で栄誉をたたえられた。

父との二人三脚

平岡選手を語るのに父親の話は外せない。ほとんど雪の積もらない奈良の御所市在住で練習場のない環境で育ったにもかかわらず、これほどの実績があげられた背景の一つに父親の賢治さんのサポートがあった。

冬は毎週金曜の夜に賢治さんの運転する自動車でハーフパイプのある岐阜の高鷲スノーパークまで行き、日曜の夜に帰るというハードな生活を中学3年頃まで8年間続けた。自宅ではトランポリンを使い、空中での感覚を身につけた。

GSP(御所スケートボードパーク)のプロデュース

スケートボード、サーフィンが趣味という平岡選手だが、どちらもスノーボードの練習につながっているようだ。冬はスキー場に遠征して練習したが、夏場は他県のスケートボード場でスケートボードを使って練習していた。

幼少の時に練習場所に苦労したこともあり、地元を盛り上げようと2016年秋に御所市に西日本最大級となるスケートボードパークをオープンした。スケートボードは2020年の東京五輪で正式種目となっている。彼の地元からオリンピック選手が生まれたら素敵なことだ。

小さな頃から表舞台に立ち、若くして数多くの大会入賞経験を持っている平岡卓選手だが、自分のことだけでなく地元に貢献したり日々努力を続けている。今後のますますの活躍を期待したい。