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人気レスラーが大量退団の新日本プロレス 大丈夫?来春の東京ドーム2連戦

プロレス
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今年は退団者が続出

新日本プロレスの1月といえば、1月4日に東京ドーム行われる「WRESTLE KINGDOM」やメキシコの団体CMLLとのコラボシリーズの「FANTASTICA MANIA」という方も多いだろうが、裏では契約更新の時期でもある。最近ではこの時期に人気レスラーの中邑真輔が退団。急にBULLET CLUBのマスクマンを見なくなったと思うこともあったりした。

今年も例に漏れず、退団した選手がいたが、それにしても多かった。前IWGPヘビー級王者ケニー・オメガ、前IWGPUSヘビー級王者Cody、ヤング・バックスでおなじみのマット・ジャクソン、ニック・ジャクソン、あとはハングマン・ペイジがアメリカで新たに立ち上がった団体「AEW」へ移籍するために退団。新日Jrの第一線で活躍していたKUSHIDAが、海外のメジャー団体を目指すために退団と、一気に主力選手たちが新日のセルリアンマットから姿を消してしまった。

来年は東京ドーム2連戦

2000年代のプロレス暗黒期を乗り越えた新日は、現在過去最大の盛り上がりを見せている。この勢いに乗って、例年は1月4日にしか行わない東京ドーム大会を2020年は1月5日にも行うと発表した。これだけ主力が退団したのに、果たして東京ドーム2日間を大盛況のうちに終わることができるのか?そのヒントが今年の1月4日「WRESTLE KINGDOM13」にあった。

毎年、このシリーズでは新日にあるほとんどのベルトをかけた試合が組まれる。今年も9試合中8試合でベルトをかけた戦いが組まれて、大いに盛り上がった。

ただ、この東京ドーム大会だけ行われる第0試合も実に豪華であった。第0試合「NEVER無差別級6人タッグ王座 ナンバーワン・コンテンダー・ガントレットマッチ」にベテラン永田裕志、鈴木みのるをはじめとした、ベルトを懸けた試合が組まれてもおかしくない面々が名を連ねた。このメンバーが2日間にバラければ、まだまだカードが増やせる。

勝手に予想 2連戦の中身

しかし、これだけではまだ足りない。新日には現在8つのベルトがあり、均等に2日間に分けるとすれば4つずつ試合が組まれることになる。毎年のように8~9試合を両日行うとすると盛り上がりに欠け、8つのベルトがあるものの、ベルトの価値が低いものもあり、全ての試合が盛り上がるわけではない。

今年、ベルトが懸かっていなかったスペシャルシングルマッチ、オカダ・カズチカ対ジェイ・ホワイト戦は盛り上がったが、それは720日間もIWGPヘビー級王座のベルトを保持し続けたオカダだったからこそ。並みの選手がスペシャルシングルマッチを行っても客の反応はいまいちだろう。

では、どうすればいいのか。考えられる方法はいくつかある。

まずは「AEW」と手を組むこと。ここと手を組むことになれば、元新日の実力者たちが約1年ぶりに登場し、大いに盛り上がること間違いなしだろう。

2つ目はリーグ戦の「GⅠクライマックス」ないし、トーナメントの「NEW JAPAN CUP」のようなものを2日間かけて行うか、またはその準決勝、決勝を東京ドームの舞台で行うか。これをすれば、ベルトを懸けなくてもある程度は格好がつく。

3つ目は久々に日本の他団体から選手を借りてくるということ。記憶にある限り、日本の団体から選手を借りてきたのは、2016年のノアのエース丸藤正道以来ないように思える(出場選手が少なかった昨年のヤングライオン杯は置いておいて)。

昨年、全日本プロレスでは「チャンピオン・カーニバル」で当時ドラゴンゲート所属だった鷹木信梧、フリーだった大巨人こと石川修司、そしてノアの丸藤などが他の団体から参戦し、大盛況に終わった。これを来年の1月4、5日に行われるリーグ戦ないしトーナメント、あるいはシングルマッチを新日もやれば大いに盛り上がるだろう。

昔、絶対に交わらないと思われていた新日本と全日本の対抗戦が1990年に東京ドームで実現した。来年、この東京ドームでオカダ対全日のヘビー三冠王者宮原健斗のような夢の戦いを観たいものだ。