世界中で相次ぐ試合延期と中止
世界中に感染が拡大する新型コロナウイルスは、スポーツ界にも影響を及ぼしており、大会やリーグの試合中止、延期が相次いでいる。3月8日時点の海外での主なスポーツへの影響をまとめた。
世界中に感染が拡大する新型コロナウイルスは、スポーツ界にも影響を及ぼしており、大会やリーグの試合中止、延期が相次いでいる。3月8日時点の海外での主なスポーツへの影響をまとめた。
メジャーリーグ(MLB)の公式の発表では現時点で、春季キャンプの中止やレギュラーシーズンの中止、延期はない。ただし、選手、スタッフなどの関係者および報道機関については、過去14日の間にCDC(米国疾病管理予防センター)が定める高リスク地域に滞在していた関係者は施設を訪問しないように呼びかけている。
新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化しているイタリアのセリエAでは3月5日に予定されていた、第25節と第26節の10試合の日程が変更となった。イタリア政府はサッカーを含む国内の全てのスポーツイベントを、4月3日の試合まで無観客で開催する方針だが、ANSA通信などによると、イタリアサッカー選手協会(AIC)の会長を務める元同国代表MFのダミアーノ・トンマージ氏は、セリエAの試合開催を中止するべきだと訴えているという。
その他の欧州リーグでも延期や中止が発表されており、フランスのリーグアンでは、感染拡大が懸念されるアルザス地方で開催予定だったパリSGとストラスブールの試合が延期された。それ以外の地域での試合は予定通り開催された。
スイスでは、政府が少なくとも3月15日までは1,000人以上が集まるイベントを中止とすることを決定。スイス・リーグも23日までのリーグ戦を一時中断することを発表している。
イングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガなどは今のところ延期・中止となる試合はないが、試合前の選手同士の握手の中止や観客への感染予防策の周知、対策委員会の設置などを行っている。
ドイツ・ブンデスリーガも中止・延期となる試合はないが、RBライプツィヒがバイヤー・レバークーゼン戦を観戦に訪れた日本人グループに対して、新型コロナウイルスの感染を懸念して会場から追い出すというトラブルがあった。RBライプツィヒは3月2日に謝罪を表明、追い出した日本人グループの数名にも直接謝罪をしているが、サポーターなどからは「人種差別」が行われたとして、批判と失望の声が上がっている。
米CBSなどによると、米PGAツアーはCDC及びWHO(世界保健機関)からの情報を検討した上で、開幕を5月から6月に変更する以外はツアー日程の変更はないと発表。今後は状況に応じて日程の再検討も行うとし、選手にはファンとの接触を極力避けるように通達を出している。
NBAは4月15日に終了予定のレギュラーシーズンについて続行を決定し、プレーオフも予定通りに進行する予定であることを発表した。一方で、中国バスケットボール協会所属の選手との契約は一時停止としている。その他の選手にも他のスポーツと同様に、ハイタッチなどのファンとの接触を控えるように通達している。