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Yahoo!がデイリー・ファンタジー・スポーツ開設!海外の反応は?

2017 5/1 19:13m-wataru
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Photo by Keith Bell/Shutterstock.com

2015年7月に米Yahoo!がファンタジー・スポーツにおけるデイリーコンテスト部門の開設を発表した。海外では大きな話題になったが、その後、反応はどのようなものなのだろうか。こちらでは日本での導入の可能性などと併せて紹介する。

Yahoo!デイリー・ファンタジー・スポーツ開設の背景

Yahoo!はデイリー・ファンタジー・スポーツ開設以前から、オンラインで架空のチームを作りスコアを競い合うファンタジー・スポーツのサービスを取り扱っていた。このコンテストは結果が決まるまで長期間を要するものだったが、2015年7月の発表で9800万人ものスポーツファンが、Yahoo!のファンタジー・スポーツサイトを年間300億分観戦していることが報告されている。
Yahoo!は、このようなユーザーに向けてアメリカを中心にすでに広まっていたデイリー・ファンタジー・スポーツのサービス提供を開始したと考えられる。

Yahoo!のデイリー・ファンタジー・スポーツで出来ること

Yahoo!のデイリー・ファンタジー・スポーツではコンテスト参加費用を支払い、現実の試合で活躍する選手をピックアップして架空のチームを作る。選手たちが実際の試合で残した成績に応じて、自身が作成したチームのスコアが決まる。そのスコアを他チームと競い合うことが、このゲームの簡単な流れだ。
また、参加費用や成績優秀者に贈られる賞金は、コンテストによって変動する。賞金総額は参加費用の合計によって変動するので、参加人数が多ければそれだけ多額の賞金が勝者に分配されることになる。

海外の反応は?

デイリー・ファンタジー・スポーツはYahoo!が始動する前から熱狂的な広がりを見せていた。業界ではドラフトキングスやファンデュエルといった企業がすでに大手として君臨しており、Yahoo!は他社サービスとの差別化が求められるところだった。しかしながら、目新しい要素がサービスの中に導入されることはなく、業界に大きなインパクトを与えるには至らなかった。
当時、ファンデュエルの最高経営責任者だったナイジェル・エルクス氏が、自社のサービスをYahoo!が模倣していると批判したことは注目に値する出来事だろう。

業界大手企業に追いつくのは難しい?

デイリー・ファンタジー・スポーツ業界の大手であるドラフトキングスやファンデュエルは歴史の浅い中で急成長を遂げたベンチャー企業だ。一方でYahoo!は今や世界有数の企業であることは誰もが認めることだろう。
そのような企業を直接比べることは困難だが、デイリー・ファンタジー・スポーツ参加者に人気のサイトという観点で比べた場合、2017年時点でもやはりドラフトキングスとファンデュエルに軍配が上がる。2社は2016年に経営統合を発表したことでも話題を呼んだ。

日本においても始動する可能性はあるのか?

Yahoo!Japanは、これまでにプロ野球のファンタジー・スポーツである『ファンタベ』や、サッカーを題材とした『ファンタジーサッカー』などのサービスを行ってきた。しかし、これらのサービスは、賞金制度のないシュミレーションゲームであり、日本において広く普及することはなかった。
そのため、デイリー・ファンタジー・スポーツを日本に普及させようと思えば、まず賞金制度を導入するための法の改正が必要になるだろう。現状では、海外のデイリー・ファンタジー・スポーツサイトでコンテストに参加することさえ認められていないことから、日本での始動はかなり厳しいと考えられる。

まとめ

Yahoo!が始動したデイリー・ファンタジー・スポーツについて紹介した。スポーツファンにとっては興味深い試みだと思う。日本においての導入は難しいだろうが、海外では大きな盛り上がりを見せている。