どんな素材でできているの?
アスリートが使うアクセサリーにはなんらかの金属が材料に使われています。金やパラジウムなどさまざまですが、もっとも多くの製品で使われているのがチタンです。
チタン(チタニウム)はチタン鉱石を原料としてつくられる金属です。日本では原料となる鉱石がないため、オーストラリアやアフリカなどから輸入してます。
チタンは加工がむずかしいので、非常に高価となります。アスリートが使うチタン製のアクセサリーも安い商品で1万円前後するので、アマチュアのスポーツ選手にとっては気軽には手が出せないもののようです。
チタンアクセサリーにはどんな効果が期待できるの?
スポーツアクセサリーのなかでもっともメジャーな素材であるチタンには、自律神経のバランスを調整する効果があるといわれています。その根拠には人体に流れる電流が関係しています。
人間の細胞には微弱な電気が流れており、これが人体のあらゆる生理反応をコントロールしています。たとえば心電図は心臓に流れる電気の動きを可視化したものです。
チタンはイオン化傾向がもっとも強い金属といわれています。イオン化傾向の強い金属は生体電流を調整する働きがあるといわれています。チタンを使ったアクセサリーは、人体に流れる生体電流を調整し、その結果、自律神経も正常にするという効果が生まれるようです。
自律神経を整えることでパフォーマンスが向上する
では、自律神経を正常にすると、スポーツにどのような良い影響があるのでしょうか。
自律神経には、心拍や血圧などをコントロールするはたらきがあります。自律神経は肉体的・精神的なストレスによって乱れるので、スポーツで最高のパフォーマンスをしようと考えるなら、自律神経を安定させることが重要となります。チタンのアクセサリーの効果で、乱れた自律神経が安定すれば、間接的に良いパフォーマンスが期待できます。
京都府立医科大学の吉川教授がヒトを使った実験では、チタンシートを敷いた部屋とそうでない部屋に被験者をわけて調べたところ、チタンシートの部屋で睡眠した被験者の方が、血中ストレスホルモンの濃度が低くなったという結果が発表されています。この臨床データも、チタンの自律神経調整機能を裏付けるものといえるでしょう。
野球選手、ゴルフ選手も愛用!公式も
チタンを使ったアクセサリーはメジャーリーグ機構(MLB)と公式グッズ契約を交わしています。また日本のプロ野球でもチタン製アクセサリーを愛用している選手が大勢います。
ゴルフの世界でもチタン製のアクセサリーは人気です。現在の名実ともに日本のトッププロゴルファーである松山英樹選手は、チタン製のテープやブレスレットを愛用していることで有名です。
野球やゴルフは腕まわりをよく使うスポーツですので、腕の筋肉疲労をいかに解消するかは重要な課題です。チタンを使ったスポーツアクセサリーで有名な日本の某メーカーの調べによると、チタンには筋肉の緊張をほぐし、ストレスの蓄積を少なくすることで、パフォーマンスをあげる効果があることがわかっています。
野球選手やゴルファーにチタン製のブレスレットを愛用する人が多いのにはれっきとした理由があるわけですね。
羽生結弦選手も…
男子フィギュアスケートの頂点に君臨する羽生結弦選手は、8歳のときから現在に至るまで、チタン製のアクセサリーを愛用していることで知られています。当初は、父親のすすめで使い始めたそうですが、そのうち「アクセサリーをしていないとなんだか落ち着かない」「アクセサリーをつけていると体の感覚が違う」と羽生選手は述べています。演技をしている羽生選手の姿を拝見すると、首元にかならずチタン製のアクセサリーをつけていることがわかります。
トップアスリートたちは、アクセサリーの選択には非常に慎重になります。体にかかる微妙なストレスがダイレクトに成績に影響してしまうことをよく知っているからです。羽生選手ほどのトップアスリートが長年愛用していることをふまえると、チタン製のアクセサリーには、プラシーボを超えた何らかの効果があるのだろうと推測することができます。
まとめ
なんらかの身体的な効果をうたうアクセサリーのなかには、その根拠を一切開示していない商品もあります。トッププロが使うのであれば、効果の根拠が薄弱な製品は選ばれていないはずです。もしあなたがスポーツアクセサリーを購入する場合は、どんなアスリートが使っているかをチェックしてみると良いでしょう。