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WRCチャンピオンも獲得!Mスポーツの注目選手

2017 6/13 12:41出井章博
M sports WRC
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Photo by Rodrigo Garrido/Shutterstock.com

フォルクスワーゲンの撤退で、2017年のWRCは大きく様変わりした。そんな2017年のWRCの主役になりそうなチームがMスポーツだ。ディフェンディングチャンピオンとチャンピオンが認めたドライバー、2人の選手を紹介する。

WRCの名門ワークスフォードの系譜

MスポーツはWRCの名門ワークスであるフォードの系譜を組んでいる。だからまず、フォードのWRCでの活躍について触れておこう。フォードはWRCの歴史を語るうえで、欠かせない存在だ。
スウェーデン人ドライバー ビヨン・ワルデガルド氏の活躍で、1979年にはドライバーズタイトルとマニュファクチャラー部門でのタイトル獲得。1981年にもフィンランド人ドライバーのアリ・バタネン氏がドライバーズタイトルを獲得している。2006年、2007年にはマニュファクチャラー部門で2シーズン連続でタイトル獲得。WRCに大きな足跡を残したチームだった。

Mスポーツとは?

WRCの名門ワークスであるフォードは、世界的な経済不況の影響で、2012年にWRCからの撤退を発表す。フォードの撤退というこのニュースは、WRCファンに衝撃と悲しみをもたらした。しかし、フォードのチーム監督マルコム・ウィルソン氏がMスポーツというチーム名で引き継ぐことになる。
Mスポーツは製造メーカーではないが、フォードとマシンを共同開発し、資金提供も受けていることからマニュファクチャラー部門に登録されている。

2017年シーズンのMスポーツのマシンの特徴

Mスポーツの2017年のマシンはフォード・フィエスタWRC。95パーセントを新たに設計しなおしたマシンは大柄なフェンダーを搭載し、見た目にも変化が明らかだ。さらに、デザインはレッドブルカラーと幾何学模様という2種類のカラーリングで珍しく、エンジンはフォード・エコブースト1.6リッター直噴エンジン。
また、新たに6速ハイドロ-リック・シフトが採用された。アクティブセンターデフや4ポッド・モノブロックキャリパーで力強い走りと安定性を手に入れている。

注目選手はディフェンディングチャンピオン!

強力なマシンを擁するMスポーツの2017年の最大の注目選手は、セバスチャン・オジェ選手で間違いない。何と言ってもディフェンディングチャンピオンだ。しかも、2013年から2016年まで4年連続でドライバーズタイトルを獲得中だ。セバスチャン・オジェ選手は2009年にWRCにシトロエンからデビューすると、2010年のポルトガルでWRC初優勝を飾っている。
しかし、当時のシトロエンチームの絶対エースはWRC9連覇、通算78勝のセバスチャン・ローブ選手。オジェ選手はローブ選手に対抗するべく、フォルクスワーゲンのワークスの開発から携わり、後の4連覇につなげたのだ。フォルクスワーゲンが2016年限りで撤退したことにより、Mスポーツに移籍。オジェ選手の今シーズンに注目だ。

セカンドドライバーも速い!

2017年のMスポーツのセカンドドライバーはオット・タナク選手だ。2016年シーズンはDMACKワールドラリーチームからフル参戦し、セバスチャン・オジェ選手に引けを取らない速さを見せていた。
特にイギリスでは22のスペシャルステージのうち、12でベストをマークし、ポーランドではWRC初優勝を目前にした最終のスペシャルステージでまさかのバースト。オジェ選手が高くタナク選手を抱き上げたシーンは感動を呼んだ。王者オジェ選手も認めるオット・タナク選手にも注目が集まる。

まとめ

WRC2017年シーズンのMスポーツのマシンや注目選手についてお伝えした。ディフェンディングチャンピオンのセバスチャン・オジェ選手とオジェ選手を追い詰めたオッド・タナク選手という2人のドライバーがどんな走りを見せてくれるのか楽しみだ。