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五輪種目に採用!注目すべき空手のライバル選手対決

2017 6/13 12:41mikky
清水希容,Ⓒ全日本空手道連盟
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Ⓒ全日本空手道連盟

2020年、東京五輪で正式種目として追加された空手。形や組手など計8種目が採用された。空手に強い日本だが、ライバルとなる選手が世界にはたくさんいる。今回は、五輪出場をかけた日本選手のライバル関係や、立ちはだかる世界の強敵たちを紹介する。

女子形の頂上決戦!清水希容選手のライバルたち

2016年の世界選手権で女子形の2連覇を達成した清水希容(きよう)選手は、日本の金メダルが確実視されている有力候補の一人だ。世界選手権の決勝では「チャタンヤラクーシャンクー」と呼ばれる形で相手を圧倒して優勝した。
この時戦ったエジプトのサラ選手も、形では世界的に有名なベテラン選手だったが、清水選手の美しい勝負形の前では審判も文句無しの5ー0で勝利となった。清水選手はこのまま、2020年まで敵なしとの声もあるが、準決勝で当たった欧州チャンピオンのベテラン、サンドラ・サンチェスの存在も侮れない。

日本のスピードスター荒賀龍太郎選手のライバル、ママエフ選手

2016年世界選手権組手ー84kgで初の王者に輝いた荒賀龍太郎選手は、全試合無失点とこれ以上ない試合運びを展開した。日本のスピードスターとして知られる荒賀選手の当面のライバルとなるのは、アゼルバイジャンのママエフ選手だろう。
荒賀選手は世界選手権で12、14年と準優勝だったが、この時の優勝選手を倒してママエフ選手は決勝へと勝ち上がってきた実力者だ。
伸び盛りという点では、トルコのアクタス選手も同年のヨーロッパ選手権を制し、直前の国際大会ではママエフ選手を破っている。ー84kgはまだだれが頭一つ抜けてもおかしくない状況といえる。

男子個人形王者の喜友名諒選手のライバル、アントニオディアス

男子個人形の喜友名諒選手は、2016年世界選手権の日本代表として出場、決勝ではスペインのダミアン選手を圧倒して、見事2連覇を果たした。
世界選手権で、喜友名選手のライバルとして見られていたのは、元世界王者でベネズエラのアントニオディアス選手だ。準決勝で対戦した際に、3ー2で辛くも勝利することができた。
また、世界選手権の前月に行われた岩手国体では地元の在本幸司選手にも決勝で敗れている。男子個人形では頭一つ抜けている存在とはいえ、油断していると足元をすくわれかねない。

組手の国内女王決戦!植草歩選手と染谷香予選手

空手界ではアイドル的人気を誇る選手として有名なのは、女子組手68キロ超級の植草歩選手だ。2016年の世界選手権と15年の日本選手権を制した実力も折り紙つきの選手で、彼女のライバルとなる存在は染谷香予選手だろう。
染谷選手は植草選手とともに日本女子組手における二枚看板であり、2010年代における国内の新旧女王同士でもある。2人は16年末の日本選手権で激突し、植草選手が勝利を収めた。この2強体制が東京五輪まで続くのか、新星が突き上げてくるのか注目が集まる。

2010年代の名勝負!男子個人形の古豪バルデシ選手とアントニオ選手

男子個人形は2010年代前半まで外国勢が長らく覇権を争っていた。中心となるのはルカ・バルデシ選手。
バルデシ選手は2003年から国際大会で7年間もの間負けなしを誇ったが、10年にその記録を打ち破ったのがアントニオディアス選手だった。迫力のある力強い動きが特徴のバルデシ選手と、技のキレが抜群のアントニオ選手。
ルカ・バルデシ選手が2013年に引退したことで、王者のバトンはアントニオ選手に渡されたが、喜友名諒選手の台頭によって現在は2強状態となっている。

まとめ

五輪の初代王者を目指す日本勢だが、海外にも多くのライバルが存在することで決して安泰ではない。また、国内での代表争いも激しく、2020年になれば新鋭の登場によって勢力図が一変する可能性も秘めている。選手同士が切磋琢磨し、国内での空手人気がより向上することで、日本の金メダル量産という夢は近づいてゆくのだろう。