UAEダービーを辞退しての参戦
雨が降る大井競馬場を舞台に争われたのは、3歳のダート三冠初戦となる羽田盃に向けた前哨戦、京浜盃(JpnⅡ・ダート1700m)。西村淳也騎手が騎乗したロックターミガンが勝利し、重賞初制覇を飾った。
昨年の優勝馬ナチュラルライズはこのレースをステップに羽田盃、東京ダービーの二冠を達成。今年は7頭立てとなったが、JRA勢はブルーバードカップの優勝馬フィンガー、2着のカタリテ、さらに昨年末の全日本2歳優駿2着馬タマモフリージアと好メンバーが揃っていたなかで、ロックターミガンは2番人気という支持を集めた。
初ダートとなった前走のポインセチアSは1000m通過1:03.7というペースで逃げ、上がり36.2でまとめて逃げ切り勝ち。勝ちタイム1:52.6は阪神ダート1800mで行われた2歳戦(良馬場)としては最速タイとなる優秀なものだった。
さらに2着に敗れたワンダーディーンがその後のサウジダービーで4着に入るなどレースレベルも高く、招待を受諾していたUAEダービーでも好走が期待できるレベルにあっただろう。しかし、輸出検疫に入った後に中東情勢を考慮して辞退を決断した。
今週末の伏竜Sにも登録があったが、すでに選出されていた馬の回避があったため繰り上がりで京浜盃への出走が叶い、管理する石坂公一調教師は「UAEダービーを辞退したので、ここは人気関係なく負けられない競馬だと思っていました」と覚悟を持っての参戦だった。
初コンビの西村騎手は「パドックが初コンタクトでしたが、返し馬も良いフットワークで普通に行けば勝ち負けかなと思っていました」と自信を深めてレースに挑んだ。スタートはやや出負け気味だったものの、逃げたアイリーズを見ながら2番手に取り付く。
その直後にJRA勢3頭がつけてマークされる展開となったが、残り600mを切ったあたりから手応え抜群で先頭に並びかけていく。直線では追い込むフィンガーを寄せ付けることなく突き放し、残り100mでは騎手が後ろを振り返る余裕もありながら、勝ちタイム1:46.2(稍重)で3馬身差の完勝だった。
フィンガーも決して弱い馬ではなく、鞍上が「次のJpnⅠに向けて非常に楽しみな内容だったと思います」と振り返ったように、ここでは能力が違ったと言っていい。もう一つの前哨戦である雲取賞組と比較しても、現時点ではロックターミガンが今年のダート三冠路線の中心的存在になっていきそうだ。














