「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【東京ダービー】羽田盃組は近10年6勝 5馬身差Vナチュラルライズが二冠へ

2025 6/11 06:00菊池敬太
東京ダービー過去10年からのピックアップデータ,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

3歳ダートの頂上決戦

第71回東京ダービー(ダート2000m・JpnⅠ)が11日(水)に大井競馬場で実施される。ダート競走の体系整備により、昨年からJpnIに昇格。JRAと地方を合わせた3歳ダートの頂点を決める一戦となった。

一冠目の羽田盃を制したナチュラルライズをはじめ、ユニコーンステークスを制したカナルビーグル、同2着のクレーキング、地方勢からは羽田盃で2着に食い込んだナイトオブファイアなど実力馬が集結した。まずは予想に入る前に過去10年のレース傾向を振り返ってみよう。

過去10年の東京ダービー,ⒸSPAIA
人気別成績,ⒸSPAIA


過去10年の人気別成績では、1番人気が【3-2-1-4】と勝率、連対率、複勝率全てでトップ。2番人気は【2-2-2-4】と複勝率はトップタイの60.0%をマークし、3番人気も【2-0-2-6】と悪くない。ただ、6番人気以下が3勝、2着5回と激走しており、伏兵にも注意したい。昨年は1番人気→2番人気→3番人気と人気通りの決着だった。

枠番別成績,ⒸSPAIA


枠番別成績では7枠が5勝を含む6連対でリード。6枠が1勝、5連対で続く。以下、5枠が3連対、2枠が2連対。1、3、4、8枠は各1連対となっている。

所属別成績,ⒸSPAIA


所属別成績では、船橋が4勝を含む7連対でトップ。大井が2勝、5連対で続く。ほか、浦和が4連対、川崎が2連対。JpnIに昇格した昨年はJRA勢が上位を独占した。

実績面は連対馬20頭中17頭が1600m以上の重賞で連対経験を持つ。レース別では、連対馬12頭(6勝)が羽田盃からの臨戦で、昨年はユニコーンステークス組のワンツーだった。

連対馬の脚質では【逃げ1 先行11 差し6 追込2】と、タフさを求められる大井2000mコースとあって先行と差しで大きな有利不利はない。

東京ダービー過去10年からのピックアップデータ,ⒸSPAIA


ナチュラルライズがダービー馬に輝く

◎ナチュラルライズ
今年初戦の京浜盃は6馬身差、続く羽田盃は5馬身差の独壇場で圧勝。世代トップクラスの実力を示している。気性面に課題は残るものの、右回りは3戦3勝と得意条件。初の2000m戦となるが、父キズナという血統からは、1ハロン延びても問題はなく、ポテンシャルの高さであっさりクリアしてもいい。

羽田盃組は過去10年で6勝と好相性。先行、差しと自在に立ち回れる強みがあり、1600m以上の重賞を連勝した実績は好データに合致する。スケールの大きな走りで、東京ダービー馬の称号を手にする。

○カナルビーグル
前走のユニコーンステークスは器用に立ち回る、着差以上の内容で勝利。1分56秒8(稍重)の走破時計も優秀だった。父リアルスティールは昨年のジャパンダートクラシック覇者フォーエバーヤングを輩出しており、500キロの馬格を考えれば、初めての地方馬場にも対応可能だ。

昨年の勝ち馬ラムジェットもユニコーンステークスをステップに東京ダービーを制していることからも、ダービー制覇の資格は十分。また、7枠が過去10年で5勝と枠順の後押しもある。

▲クレーキング
デビューから5戦いずれも3着以内の堅実ぶりで、前走のユニコーンステークスでは出遅れたうえ、外を回らされたなかで僅差の2着と能力の高さを示した。大井2000mコースなら多少出遅れてもリカバリーが利きやすく、1600m以上の重賞で連対実績がある点も魅力。スムーズな競馬ができれば好勝負が可能だ。

ほか、大井のナイトオブファイアはデビューからの6戦全てで馬券に絡んでおり、2走前は京浜盃3着、前走は羽田盃2着と実績を見ても能力は引けを取らない。大井2000mコースは3走前のスターバーストカップで経験済みで、距離適性の差を生かして上位に食い込んでもいい。

同じく大井のスマイルマンボは昨秋にマイル重賞・ハイセイコー記念を6馬身差で圧勝した素質馬。雲取賞3着、羽田盃4着とダートグレードでも上位争いを演じており、地元の大井所属馬は過去10年で2勝を含む5連対をマークしている点もプラス。マイペースで逃げられれば簡単には止まらない。

JRA所属のアメージングは京浜盃、羽田盃でともに5着。好走データに合致する点は少ないが、すんなり先行できる1枠1番を引いたのはプラスに働きそうだ。

《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。

《関連記事》
【東京ダービー枠順】羽田盃王者ナチュラルライズは4枠8番 ユニコーンSを制したカナルビーグルは7枠14番
【東京ダービー】出走馬の近走成績
【安田記念】「 AI穴馬さん 」推奨のウインマーベルが5着で最先着 通算9ptで依然としてトップを独走