3歳ダート三冠の最終戦
ジャパンダートクラシック(JpnⅠ・ダート2000m)が10月2日(水)に大井競馬場で実施される。3歳ダート三冠の創設に伴い、前年まで7月に行われていたジャパンダートダービーの実施時期が10月に移動。レース名がジャパンダートクラシックに変更された。
ケンタッキーダービー3着など世界トップクラスの実績を誇るフォーエバーヤングをはじめ、東京ダービー覇者ラムジェット、不来方賞勝ち馬サンライズジパング、レパードステークスを制したミッキーファイト、戸塚記念を6馬身差で圧勝した大井所属のサントノーレなど、JRAと地方から素質馬が多数集結した。今回は過去10年のジャパンダートダービーの傾向から勝ち馬を導き出す。
人気別成績では、1番人気が【3-2-2-3】勝率30.0%、複勝率70.0%と、2項目でリード。以降、2番人気【2-1-1-6】、3番人気【0-2-3-5】となっている。4番人気は【2-4-0-4】、連対率は60.0%でトップだ。連対馬20頭中16頭が4番人気以内で、人気サイド決着が多い。
枠番成績は8枠が2勝を含む7連対でトップ。次いで6枠は3勝、5枠が1勝を含む各4連対。7枠が2勝2連対で続く。ほか1、3、4枠が1連対ずつ。2枠は馬券に絡んでいなかった。
所属別ではJRAが連対馬16頭(栗東12、美浦4)と優勢。地方馬は船橋が2勝、大井が1勝2着1回だった。
実績面はJRAの連対馬16頭中11頭がダート重賞かオープン特別で勝利していた。また、連対馬20頭中17頭が前走で2着以内、前走1着馬に限ると10年で8勝を挙げている。ほか、脚質別では【逃げ4先行8差し6追込2】。現在、5年連続で4コーナー5番手以内から勝ち馬が出ている。
王座に輝くのはミッキーファイト
◎ミッキーファイト
前走のレパードステークス制覇を含め、デビューから4戦3勝。唯一3着に敗れた2走前のユニコーンステークスは勝負どころで窮屈になったのが敗因だ。過去10年で最多3勝の6枠を引いたのはプラス、加えて前走でダート重賞勝ちは好走データに合致している。半兄には2022年のチャンピオンズカップを制したジュンライトボルトがいる良血馬で、スムーズに立ち回ればビッグタイトルに手が届く。
◯ラムジェット
昨年12月から4連勝で東京ダービーを制覇。後方から追い込む競馬から一転し、3番手から直線で6馬身突き抜ける優等生の競馬を見せた。休み明けの分、仕上がりがポイントになるが、同舞台での勝利実績に加え、10年で8勝を挙げている「前走1着」である点も魅力。ダービー馬の貫禄を示せるか注目だ。
▲フォーエバーヤング
今年はサウジダービー、UAEダービーを制し、ケンタッキーダービーは不利を受けながらタイム差なしの3着と世界トップレベルの実力を示している。ただ休み明けに加え、過去10年で1枠は2018年ルヴァンスレーヴを除いて連対がない。また、来月に米国で行われるBCクラシック(GⅠ・ダート2000m)を目指しており、仕上がりに不安が残る。それでも地力から大崩れはない。
ほか、サンライズジパングは皐月賞、日本ダービーで結果が出なかったが、久々のダート戦となった不来方賞を快勝。改めてダート適性の高さを見せた。3戦3勝と相性がいい武豊騎手とのコンビで好勝負に持ち込む。
カシマエスパーダは重賞初挑戦となった前走の不来方賞で2着。勝ち馬にマークされる厳しい展開だったが、2着に逃げ粘った。上積みが見込める2戦目で上位をうかがう。サトノエピックはダート転向後、連対を外しておらず、前走の東京ダービーでも2着。強敵はそろうが、大井コースを経験しているのは強みだ。
地方馬の筆頭は大井のサントノーレ。春シーズンを骨折で棒に振ったが、復帰戦の戸塚記念を6馬身差で圧勝。自分の形に持ち込めれば強敵相手でも楽しみは大きい。高知のシンメデージーは東京ダービーで地方最先着の4着。休み明けの西日本3歳優駿を2秒2差で圧勝し、ひと夏を越してパワーアップが感じられた。東京ダービー上位組にどこまで迫れるか注目したい。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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