道中は7番手追走、1番人気に応える走り
船橋競馬場を舞台に争われたダイオライト記念(JpnⅡ・ダート2400m)を制したのは、川田将雅騎手騎乗の1番人気グロリアムンディだった。
向正面からスタートを切った14頭。内からメイショウフンジンが出ムチを入れて先行策に出たが、キャッスルトップが2番手からピッタリとマーク。しかし、正面スタンド前にさしかかるところで内から一気に先頭へと躍り出たのはテリオスベルだった。スタートでは行き脚がつかないものの、途中から捲っていくいつものスタイルに持ち込んだ。
1000m通過は1:04.4、淡々と13秒台のラップが刻まれる中でグロリアムンディは先行集団からやや離れた7番手でじっくりと構えていた。スタート地点を通過し、2周目3角で前との差を徐々に縮めていくと、馬場の最内をついて4角では先頭のテリオスベルに並びかけて直線へと向いた。
直線は今開催あまり伸びないと言われる内から数頭分をあけた進路取りで、後続を突き放す一方。川田騎手はビジョンに目をやる余裕もありながら最後は9馬身差の圧勝。勝ちタイム2:37.2、これが嬉しい重賞初制覇となった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
昨春のアンタレスSではオメガパフュームに0.1秒差の2着となるなど素質の片鱗をみせるも、その後は二桁着順が続いていた。初騎乗となった川田騎手は、事前に走れていた時と結果が伴わなかった時の差について陣営と話をしていたとのこと。「返し馬で乗った際にもこれなら大丈夫だろうという感触を得て、何の不安もなくレースに向かうことができました」とインタビューで語った。
2019年の優勝馬で、その後GⅠホースへと登り詰めたチュウワウィザードと同じ栗東・大久保龍志厩舎の管理馬。この勝利をきっかけにダート中距離路線で飛躍していくことを期待したい。