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【弥生賞ディープ記念】「ディープ産駒と武豊騎手コンビ」で華を添えられるか?京大競馬研の本命はサトノフラッグ

弥生賞インフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

基本的には力のある馬が上位

今週の中央競馬も新型コロナウイルスの影響で無観客開催となってしまったが、状況を鑑みると致し方ないだろう。少しでも早く収束することを願っている。

さて、今週からクラッシックのトライアルがスタートし、いよいよ本格的にシーズンに入った実感が出てきた。弥生賞は今年から「報知杯弥生賞ディープインパクト記念」となったが、幼少期に見ていた最強馬の名が冠されたレースを予想するのは何とも感慨深いものである。まずは弥生賞の過去5年の傾向を見てみる。

弥生賞の過去5年データⒸSPAIA

弥生賞は基本的に力勝負になりやすい。過去5年の3着内馬15頭のうち、前走重賞組は13頭、重賞勝ち馬は9頭もいる。また、前走条件戦で2着以下の馬は0-0-0-12と壊滅状態で前走初勝利組も0-1-0-5と芳しくない成績だ。

逆に連勝馬は3-2-0-5で、連勝馬かつ前走1番人気は2-1-0-0とパーフェクト。以上のことを踏まえると基本的には力のある馬を狙うべきということになる。というわけで、ここから先は細かいデータを見るよりも純粋な力量比較を印とともにおこなっていきたい。

◎サトノフラッグ

サトノフラッグは勝った2走の内容が優秀。未勝利戦はレコードが頻発した東京開催だが(コントレイルの東スポ杯と同日)、余裕の手応えで完勝。この未勝利戦は2、5、6、9着馬が後に芝の中距離レースで勝ち上がっている。また、その他にも好走馬が目立っておりかなりハイレベルなレースだった。

前走の条件戦も早め先頭であっさり突き抜けて完勝。勝ちタイム2.01.4は同日の古馬1勝クラスを圧勝した素質馬サトノセシルの勝ち時計と同じ。つまり古馬2勝クラスでも勝ち負けできる力がすでにあるレベルだ。初の重賞挑戦で人気がやや落ちそうだし、クラシック出走へ権利が欲しいここはきっちりと仕上げているはず。

また予想とは関係ないが、最初の「ディープインパクト記念」で唯一の父の産駒。さらに鞍上は武豊騎手と、勝てば最高の絵になるなと一競馬ファンとして思っている。

〇オーソリティ

オーソリティはホープフルSで外から早めに動いて前を捕まえにいく競馬をするも最後はバテて5着。負けはしたものの4角で前に取り付いていく脚には目を見張るものがあり、力があることは示した。じっと溜めていた2着馬のワーケアとの差はない。むしろ、厳しい競馬をした経験がある分、今度は逆転まで十分にある。

ただ、オーソリティの勝った芙蓉Sのレベルに疑問は残る。負かした相手はその後1勝クラスですら連対していない(芙蓉Sは9月施行であり半年の期間があったにもかかわらずである)。レースも超スローの瞬発力勝負で底力がどこまであるかは未知数なだけに対抗評価まで。

▲ワーケア

ホープフルSはしっかり脚を溜めて、最後にしっかりと伸びて3着。当然今回のメンバーに入っては力上位なのは明確。ただ、前走は3着になったとはいえオーソリティよりは展開が向いた。

スタート直後の不利で位置取りが後ろになったのは痛かったが、これはオーソリティも同じ(むしろ、オーソリティの方が大きな不利を受けており、その影響で引っ掛かってもいる)。これらの理由から、ホープフルSにおいて強い競馬をしたのはオーソリティの方であると考え、ワーケアは3番手評価とした。

消ブラックホール

前走のホープフルSは、自分の形にならなかったとはいえ負け過ぎの感は否めない。札幌2歳Sは、2歳戦にしてはよどみのないペースとなり展開が向いたともいえる。実際同じく展開が向いた2着馬サトノゴールドはきさらぎ賞で惨敗し、レースレベルが低かった恐れがある。

3着のダーリントンホールが共同通信杯を勝ったではないかという反論もあるだろうが、ダーリントンホールは早めのペースの中先行し、4角で下がってきた先行馬のせいで行き場をなくしながらも、最後にもう一度伸びてきたもので相当強い競馬。これに対し、展開が向いた上位2頭の能力を過信するのは禁物だ。

今回も上位三頭が抜けているというのが結論。人気馬でもあるので3連複1点、3連単◎→〇▲、馬連◎―〇▲で勝負したい。(文:川崎)

弥生賞予想
◎サトノフラッグ
〇オーソリティ
▲ワーケア
消ブラックホール

《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。