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【ダイヤモンドS】「1番人気が7勝」「斤量重い馬の連対率45.5%」当日まで覚えておきたいデータ

2020 2/16 17:00勝木淳
ダイヤモンドSのインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

実質は最後の600m勝負

ダイヤモンドSのインフォグラフィックⒸSPAIA

ステイヤーズSに次ぐマラソンレース・ダイヤモンドS(東京芝3400m)。東京の長距離戦はタフなイメージもあるが、多くの長距離戦と同様に残り1000m勝負、ひいては上がり勝負になるケースが多い。

過去10年のダイヤモンドSを分析すると、最初の1000mは62秒以上になる場合がほとんど。名うてのステイヤーが集まるレースだけあって前半は至って静かな展開になる。たまに最初の1000m60秒を切ることも(13年勝ち馬アドマイヤラクティ)あるが、これはほぼレアケース。

ダイヤモンドS過去10年成績ⒸSPAIA

対して最後の1000mは60秒を切るようなケースが多い。最初の1000mと最後の1000mを比較すると、2~3秒後半の方が速く、静かにレースははじまり、最後だけペースアップして激しくなる。前半きっちり折り合い、最後に溜めこんだエネルギーを爆発できる、そんな馬が勝つのだ。

事実、上がり3ハロンでは勝ち馬はほぼ1位を記録。マラソンレースでありながら最後まで末脚をきっちり繰り出せるスタミナとさらに瞬発力を兼備するような馬を探していきたい。2800mを走り、最後の600mでもっとも速く走れる馬となると、展開に恵まれるような馬の好走は少なく、フェイムゲームやアルバートといった実績上位のステイヤーたちが強いレースなのだ。

実際に1番人気は【7-1-0-2】とほぼ崩れない。戦前は混戦模様になるものの波乱を前提にした予想は避けた方がいいかもしれない。

様々なデータが示すタガノディアマンテ

前走レース別成績(過去10年)/前走万葉S組の前走着順別成績/前走ステイヤーズS組の前走着順別成績/前走日経新春杯組の前走着順別成績ⒸSPAIA

前走レース別成績をみると、正月のマラソンレース万葉S組【3-2-2-31】と出走数が多く好走馬も多い。だが、凡走組も多く取り扱いが難しい。

万葉S組の着順別成績をみると、万葉Sで掲示板以下だった馬のダイヤモンドS好走はない。万葉S組は1着【1-0-1-3】、2着【1-2-0-4】を注目すればよさそうだ。やはり同じ3000m級のオープン特別で勝ち負けできなければ、続く重賞で好走できないという認識でいいだろう。

今年の出走予定馬ではタガノディアマンテが該当する。タガノディアマンテは万葉Sでは後方からマクって自力で勝っており、スタミナと瞬発力兼備というダイヤモンドS好走馬のイメージときっちり一致する。

残るは中山の重賞経由で好走する組が目立つ。AJCC【3-0-0-12】のうち2勝はフェイムゲームであり、適性に合わない試走的な雰囲気、違和感を感じ取ることも大切だろう。貴重な3000m超重賞だけに標準をここに合わせてレースを使う馬も多いのだ。

ただ、同じ3000m超重賞であってもステイヤーズS組【1-1-1-11】と過去10年というスパンを考えると信用できない。これは瞬発力が好走条件のなかで占める割合が異なるのが原因だろう。スタミナだけではなく瞬発力もなければ通用しないのだ。

正月の中距離重賞である日経新春杯組は【0-1-4-6】と勝ち馬が出ていない。これはスタミナが占めるウエイトが異なりすぎることが原因だろう。好走馬は日経新春杯5着【0-0-2-0】、10着以下【0-1-1-2】など日経新春杯は条件が合わずに敗退した組の出し入れをしたい。4着だったタイセイトレイルの取り扱いは十分に注意したい。

前走クラス別成績/前走オープン特別組の前走着順別成績/前走GⅡ組の前走着順別成績/前走GⅠ組の前走着順別成績ⒸSPAIA

では、今年の出走予定馬にも多い格下からここに挑む組はどうだろう。前走クラス別成績をみると、2勝クラス【0-2-0-7】3勝クラス【0-1-3-14】と来ないことはないが、やはり重賞常連クラスの壁は厚そうだ。

オープン特別【4-3-2-43】、GⅡ【4-2-5-33】、GⅠ【2-0-0-7】あたりに注目したい。オープン特別組は前走掲示板以上の好走馬が活躍する傾向にあり、GⅡ組は2、3着好走組と5着以下から巻き返す組が拮抗している。GⅡ2、3着馬は当然ながら上位人気になるが、5着以下から条件が変わって一変するようなケースは人気の盲点になりがちである。

最後にハンデ戦ということで斤量別成績。これもスタミナ+瞬発力がある実績馬に利があるという傾向通り、軽量馬の活躍が目立つわけではない。ただし、53.5~55キロ【4-1-7-41】は4歳でオープン特別以上の好走歴がある馬が多く背負う斤量で、ここは軽量組とは一線を引きたい。

前走レース別成績(過去10年)/57.5~59㎏の馬の前走クラス別成績/55.5~57㎏の馬の前走クラス別成績/53.5~55㎏の馬の前走クラス別成績ⒸSPAIA

タガノディアマンテは55キロ以上を背負うことになるだろうが、やはりこのデータからも軽視は禁物。55.5~57キロ【2-3-1-25】57.5~59キロ【3-2-0-6】と重量組ほど好走確率は高まる。どのレンジに入ってもタガノディアマンテが有力であることは間違いない。ちなみに斤量別の前走クラス別成績では53.5~55キロは前走オープン特別組【3-0-2-14】が最上位。タガノディアマンテが55キロであれば、これは本命候補といえよう。

55.5~57キロ組は前走GⅡ以上に出走していた馬の成績がよく、57.5~59キロ組も同様である。古馬実績馬はあまり格下のレースを使われての一変は少なく、それなりの格の高いレースから参戦する組を重視したい。

これらデータからイメージする馬として出走予定馬から
・タガノディアマンテ(万葉S1着、4歳、ハンデ55キロ以上なら)
・リッジマン(ステイヤーズS勝ちがある実績馬。ただし前走がGⅡステイヤーズS11着は減点)

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて「築地と競馬と」でグランプリ受賞。中山競馬場のパドックに出没。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌「優駿」にて記事を執筆。

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