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ステイゴールド、フジキセキなど 国内のGIを勝ったサンデーサイレンス産駒の種牡馬たち(1992~1994年産)

2020 2/6 06:00門田光生
サンデーサイレンス産駒のステイゴールドⒸ明石智子
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Ⓒ明石智子

故障が惜しまれるフジキセキ

サンデーサイレンス産駒の種牡馬たち(1992~1994年生)インフォグラフィック

GⅠ勝ちしたサンデーサイレンス産駒の種牡馬の軌跡を追うこの企画。今回は1992~1994年度産駒について見ていこう。

サンデーサイレンスの初年度産駒がデビューしたのは1994年。この世代(1992年生まれ)からジェニュイン(皐月賞)、タヤスツヨシ(ダービー)と2頭のクラシック馬が出ているが、最も印象に残っているのはフジキセキ。4戦4勝で引退したが、そのどれもがインパクトの強い内容。そのフジキセキが勝った朝日杯3歳Sをはじめ、産駒が3歳(現2歳)重賞を4勝。ファーストサイアーランキングはもちろん、3歳(現2歳)全体のリーディングも獲得した。また、古馬になって宝塚記念を勝つマーベラスサンデーもこの世代になる。

種牡馬として成功したのもフジキセキ。キンシャサノキセキ(高松宮記念)などの短距離馬からドリームパスポート(2着菊花賞、2着ジャパンカップ)などの長距離馬、果てはカネヒキリのようなダートの鬼も出した。フジキセキ自身が早期引退したため適性がどこにあるか分からずじまいだったが、あの切れ味で長距離、またはダートまで走れた可能性があったと思うと、つくづく故障が惜しまれる。

余談になるが、フジキセキは産駒がデビューしてから数年は思ったほど順位が上がらなかった。当時「まだ種牡馬の体として完成しておらず、最初は苦労するのではないか」と書いていた血統本を読んだ記憶があるのだが、その慧眼には脱帽である。

1993年世代で成功した種牡馬はダンスインザダーク

ジェニュイン、タヤスツヨシとも産駒が期待したほど走れなかったが、シャトル種牡馬として活躍。ともにオーストラリアでGI馬を輩出している。牝馬ではオークス、エリザベス女王杯を勝ったダンスパートナーがいる。

1993年生まれからはダンスインザダークが菊花賞を制覇。2世代で早くも牡馬クラシックを完全制覇である。さらに、皐月賞馬のイシノサンデーがダービーGPを勝ち、産駒のダート適性も証明。イシノサンデーは4歳(現3歳)春にダート変更となったジュニアCを圧勝しており、この好走がダービーGP制覇につながった。また、バブルガムフェローが4歳馬(現3歳)として初めて天皇賞・秋を制して世間を驚かせた。

この世代で最も種牡馬として成功したのはダンスインザダーク。自身と同じ菊花賞馬を3頭出した。また、決め手を最大限に生かせる京都競馬場を得意とする産駒が多かったのも特徴だ。逆にイシノサンデーやバブルガムフェローはダートを得意とする産駒が多かった。

サンデー系の発展に大きく貢献、ステイゴールド

1992、1993年の2世代だけでリーディングサイアーとなってしまったので、この後の独走は目に見えていた。1994年生まれからは悲劇の名馬サイレンススズカが登場。とにかくそのスピードは抜けており、もし種牡馬になっていれば後継種牡馬の筆頭になっていたかもしれない逸材だった。

1994年生まれからは国内GIを制した馬こそ出なかったが、サンデー系の発展に大きく貢献したステイゴールドが登場。気難しさも産駒に伝わったが、国内GIを勝てなかった馬とは思えない底力も同時に伝えた。オルフェーヴルやゴールドシップなど、個性的な馬が多いのも特徴だ。これまで平地のJRAGI勝ち馬を10頭出しているが、そのうち8頭が牡馬。

現在、その8頭で種牡馬となり、すでに産駒がデビューしているのはオルフェーヴル、ゴールドシップ、ドリームジャーニー、フェノーメノ、ナカヤマフェスタの5頭。中でも三冠馬オルフェーヴルは、ディープインパクトを知らない世代では最強馬に推す人も多いだろう。種牡馬としてもエポカドーロ、ラッキーライラックなどのクラシック活躍馬を輩出。前途洋々に思えたが、徐々に種付け頭数が減っているのが少し心配。

個性派の代表ゴールドシップは初年度産駒が札幌2歳Sでワンツーの快挙。小回りの重賞に強い血をしっかり受け継いでいることを証明した瞬間でもあった。

現役GI馬のインディチャンプ、ウインブライトも種牡馬入りするのはほぼ確実で、新たにステイゴールド系として確立される可能性は十分にあるだろう。


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