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【WIN5】史上最高払戻金額4億7180万9030円!的中までの票数推移を追ってみた

2020 1/24 06:00三木俊幸
WIN5最高払い戻し金額ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

2レース終了時点で残り4,784票

WIN5過去最高払い戻しの票数推移インフォグラフィックⒸSPAIA

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JRAが指定する5レースの勝ち馬を全て的中させる馬券、WIN5。1番人気ばかりが勝利すれば、的中の難易度は下がるが配当もそれだけ少なくなる。反対に人気薄の馬が多く絡めば絡むほど、難易度は上がるが配当も驚くほど高くなる。そこで今回は歴代のWIN5高額配当ランキング1位の4億7180万9030円が記録された2019年2月24日の対象5レースの結果と票数推移について振り返っていこう。

1レース目は阪神10レースで行われたすみれS(芝2200m)。頭数は6頭立てと少頭数のレースで、1番人気はアドマイヤジャスタ、2番人気はサトノルークスとなっていた。スローペース中、2番手を追走していた2番人気サトノルークスが1番人気アドマイヤジャスタの追い上げをしのいで勝利。人気どころの決着に終わり、1レース目が終了した時点での票数は6,740,129→1,541,364票となっていた。

2レース目は中山10レースのブラッドストーンS(ダート1200m)。このレースは先行していた馬たちには厳しいレース展開となり、4角11番手を追走していた15番人気のブラックジョーが鮮やかに差し切ってみせた。単勝配当140.1倍の超高配当の決着に競馬場内はざわめきが起こり、騎乗していたのがブロンデル騎手だと知ると、さらに驚きの声が上がっていた。ここで残り票数は一気に4,784票にまで減ってしまった。

余談にはなるが、このレースの前走でブラックジョーは東京のダート1400mを使われていたが、検量室前に引き上げてきたときに、騎乗していた横山典弘騎手が「この馬は1200mじゃないとダメ」と話していたことをふと思い出した。厩務員の方との何気ない会話だったので、その時は全く気に止めていなかったが、ジョッキーの会話には大きなヒントが隠されていたのだなと改めて感じた。

3レース続けての大波乱

話は戻って、3レース目は小倉11レースの下関S(芝1200m)。前半600mの通過が32.7とハイペースとなった中、4番手を追走していた12番人気のメイソンジュニアが勝利し、またしても波乱の決着となった。2レース続けて二桁人気の馬が勝利し、残り票数は激減。3レースを終えた時点でわずか164票となってしまった。

ここまでならまれに起こることではあるが、4レース目となった阪急杯(GⅢ・芝1400m)でも三度波乱が起こった。スマートオーディンは、2歳時に東京スポーツ杯2歳S、3歳時には毎日杯と京都新聞杯と重賞3勝を挙げたが、その後は脚部不安で約2年の休養。復帰後は12着、15着、9着、10着と結果が出ておらず、11番人気という低評価での勝利だった。

3レース続けての大波乱で、注目された残り票数はわずか5票。果たして的中者は現れるのか、それともキャリーオーバーとなるのか、その命運は最終戦の中山11レース中山記念(GⅡ・芝1800m)の結果に委ねられることとなった。

前年のクイーンSと府中牝馬Sを連勝し、香港Cでも2着と好走したディアドラが1番人気となっていたが、ドバイ遠征に向けて余裕のある仕上げだったのか、直線では伸びを欠き6着に敗退。ゴール前の接戦を制したのは、中山金杯を勝利して挑んだ5番人気のウインブライトだった。

5番人気という微妙な人気なだけに、的中者がいたのか注目が集まったが、ちょうど表彰式が始まろうかとしていたときに、4億7180万9030円、的中票数1票という結果が発表され、皆が驚きを隠せなかった。

ちなみにこの翌週も7番人気→14番人気→5番人気→13番人気→8番人気と大荒れ。さすがに2週連続で4億円超えとはならず、キャリーオーバーに。その翌週は多くの競馬ファンが的中させようと意気込みWIN5に挑んだが、4レース目のフィリーズレビューがまさかの同着となり、払い戻し金額が約半分になる出来事もあった。

高額配当にありつくためには、どうしても点数が多くなってしまうため、敬遠されがちなWIN5。しかし競馬をやっているからには一度は当ててみたい、そんな夢が詰まっているのもまた、WIN5の魅力だと言えるだろう。