カタールレーシングの主戦騎手
ⒸSPAIA
オイシン・マーフィー騎手が2020年1月5日(日曜)から2月3日(月曜)まで短期免許を取得した。身元引受調教師は国枝栄氏(美浦)。契約馬主は株式会社サトミホースカンパニー。
マーフィー騎手は1995年9月6日生まれ、アイルランド出身。アイルランドの名門エイダン・オブライエン厩舎などで下積みをした後、2013年にイギリスで騎手デビュー。41勝を挙げる活躍を見せると、翌2014年には重賞制覇も果たして、見習い騎手チャンピオンにも輝いた。その後も着実に勝ち鞍を伸ばし、カタールのファハド殿下が代表を務めるカタールレーシングの主戦に抜擢された。
そして2017年にGⅠを制覇すると、迎えた2018年に大躍進を果たす。欧州年度代表馬に選出されたロアリングライオンとのコンビで、エクリプスS、英インターナショナルS、愛チャンピオンS、クイーンエリザベスⅡ世SとGⅠ4勝を挙げるなど、世界5か国でGⅠ9勝を挙げる大活躍をみせた。
その後2018年12月にJRAの短期免許を取得し、2019年の1月までで25勝を挙げた。中でも最終日となった1月27日の東京競馬では、JRA重賞初制覇となった根岸S(コパノキッキングに騎乗)を含む1日5勝。強烈なインパクトを与えた。
欧州での2019年シーズンは、日本馬との関わりが増えた1年でもあった。日本馬ディアドラとのコンビでナッソーSを優勝、その後の2戦でもコンビを組んだ。またキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSとインターナショナルSではシュヴァルグランに騎乗。日本の関係者から高い評価を受けている。
2019年シーズンはイギリスで860戦168勝の成績。JRA通算は126戦25勝のうち重賞1勝(2019年11月6日現在)。
マーフィー騎手の騎乗スタイルは、両足をぴったりと閉じて、時には鐙を前後に動かすなど、体全体を大きく使うヨーロピアンスタイル。しかし、力強さだけではなく、柔らかさも兼ね備えており、折り合いをつけるのがうまい騎手だ。
筆者は一度マーフィー騎手と握手する機会があったのだが、その手は皮が分厚く、マメもたくさんできていたのに驚いた。競馬場で間近で見かけた際は、その手にも注目してみてほしい。