阪神JFにも直結するレース
先週の日曜日は京都競馬場には行かず、東京競馬場で取材をしてきたが、GⅠの裏開催ということでカメラマンの人数もいつもより少なく、穏やかな時間が流れていた。メインレースのブラジルCを勝利したのは、短期免許で騎乗しているシュタルケ騎手。表彰式に向かう際、芝コースで表彰式が行われることを知り、大喜び。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
また表彰式後のブラジル人プレゼンターとの会話では、ラテンのノリでまたしても喜びを爆発。これまで寡黙なドイツ人と思っていただけに、驚きのシーンだった。
10月26日(土)に東京競馬場で行われるのは2歳の牝馬によって争われるアルテミスS(GⅢ・芝1600m)。メジャーエンブレム(2015年2着)、ラッキーライラック(2017年1着)と同レースをステップに阪神JF優勝を果たす馬も出ており、注目の一戦だ。このレースも馬場傾向を元にした分析を行っていく。

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先週の東京競馬場で行われた詳しい馬場傾向について簡単にまとめると、芝のレースでの上がり平均は1着馬34.0、2着馬34.2、3着馬34.2で平均すると34.1というタイムとなっていた。

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脚質面では、先行馬の活躍が目立った一方で外から追い込んだ差し馬の台頭も目立っており、4角通過時の脚質をポイント化した4角平均通過ポイントでは1着馬2.4P、2着馬2.4P、3着馬2.6P、平均ではど真ん中の2.5Pというデータが出た。
今週は金曜日に雨予報が出ているので、場合によっては土曜日も稍重になる可能性も考えられるが、先週は稍重でも33秒台前半の上がりが使える馬場となっていたことからも、今週も道悪ということを気にしすぎる必要はないだろう。
過去7年の上がり平均は34.2
続いてアルテミスSが創設されて以降、過去7年のレース傾向について見てみよう。

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平均の上がりタイムをみると1着馬33.9、2着馬34.1、3着馬34.6で1〜3着の平均は34.2となっていた。先週の平均34.1とはほとんど差がない数値となっているので、過去7年の数値を信頼してもいいだろう。ただ3着馬に至っては、上がり34〜35秒台でも馬券に絡むことができているので、速い上がりが使えなくても能力がある馬は押さえておいた方がよさそう。

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過去7年の4角平均通過ポイントを見てみると、1着馬2.9P、2着馬2.4P、3着馬2.3Pで平均すると2.5Pとなっている。着順が上がるほど後ろからレースを進めている傾向にあるので、先行馬と差し馬で悩んだ場合は、差し馬を優先したい。
これらのデータから、このレースは上がり34.2、4角平均通過ポイント2.5を基準として予想していく。
大物感溢れるリアアメリア
アルテミスSの推奨馬は以下の5頭とする。

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本命は上がり平均+0.2の34.4だったリアアメリア。キャリア1戦なので4角平均通過ポイントは3.0Pだが、新馬戦は今後を見据えてあえてゆっくりとしたスタートを切り、じわじわと追い上げるレースを見せた。直線で全く追われることなく、2着に1.3秒もの差をつけていることからも、大物感が溢れる一頭だ。個人的にも、この馬の走りを生で見られるのは今から非常に楽しみにしている。
対抗は上がり平均−0.2の34.0だったビッククインバイオ。4走しており、4角平均通過ポイント1.3Pはマイナスではあるが、東京、新潟と直線の長いコースで好走。速い上がりを使った実績もあることを評価したい。
ルーチェデラヴィタは上がり平均は34.8、4角平均通過ポイント2.0Pだが、速い上がりを使えなくても能力があるという馬に該当するので、3番手評価とした。
以下、上がり平均33.6のサンクテュエールと33.5のラインオブダンスと速い上がりを使える2頭まで押さえておきたい。
▽アルテミスS予想▽
◎リアアメリア
○ビッククインバイオ
▲ルーチェデラヴィタ
△サンクテュエール
△ラインオブダンス
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