「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【スワンS】「4角平均通過ポイントは2.6」 馬場傾向からは差し馬有利

2019 10/25 11:00三木俊幸
2019年スワンSで本命に推されたグァンチャーレⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

雨の影響で上がりがかかる馬場

10月26日(土)、京都競馬場ではマイルCSの前哨戦であるスワンS(GⅡ・芝1400m)が行われる。スプリントでもマイルでもなく1400mという舞台で、混戦模様のレースを制するのはどの馬なのか。馬場傾向からレースを分析していく。

まずは先週10月19、20日に京都競馬場の芝コースで行われたレース結果を振り返っていこう。

10/19・20の京都芝コースの上がりⒸSPAIA

ⒸSPAIA

先々週に続いて雨の影響を受け、土曜日の競馬は重馬場でスタート。その後稍重でレースは行われ、日曜日の北野特別から良馬場に回復してレースが行われた。しかし、全体的に上がりはかかり気味で、1着35.2、2着35.6、3着35.6、1〜3着の平均上がりは35.5というタイムとなっていた。

10/19・20日の京都芝コースの通過順位ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

通過順位を見ても差し、追込馬の活躍が目立っており、4角での通過順位を逃げ1P、先行2P、差し3P、追込4Pに振り分けて数値化した「4角平均通過ポイント」は1着2.8P、2着2.6P、3着2.3Pとなっており、1〜3着平均は2.5Pとちょうど真ん中だった。

今週末も雨の影響が残り、道悪での競馬になる可能性があり、上がりがかかって差しが届くというレースになるのではないかと考える。

上がり平均34秒前半の馬を重視

続いて、過去10年のスワンSの上がりタイムを見てみる。

過去10年の上がりⒸSPAIA

ⒸSPAIA

良馬場で行われた際は33秒台の決着となることが多く、1着平均は33.9、2着平均34.0、3着平均34.1で1〜3着の平均は34.0となっていた。先週末の馬場傾向とは開きがあり、どこまで参考になるのかが微妙ではあるが、頭に入れておこう。

過去10年の通過順位ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

脚質別では逃げ馬が2勝、2着2回、3着2回と馬券に絡んでいるが、全体的には差し馬の活躍が目立っている。4角平均通過ポイントは1着2.4P、2着2.6P、3着2.7Pで平均すると2.6Pだった。このデータは先週の傾向とも一致しており、こちらは信用してよさそうだ。

上がりの基準値をどうするかという問題だが、金曜の雨の影響でレース当日は稍重になると想定しているので、33秒台の決着にはならないと考える。そこで上がり平均が34秒台前半の馬を上位に推してみる。

本命は堅実に走るグァンチャーレ

スワンSの推奨馬は以下の4頭とする。

天皇賞出走馬の3着以内に好走したときの平均上がりⒸSPAIA

ⒸSPAIA

本命のグァンチャーレは昨年のスワンS3着という実績がある。同馬は4角平均通過ポイント2.2Pとやや前目の数値となっているが、上がり平均は34.5と今の馬場には向いているだろう。前走の安田記念でも4着と、相手なりに走るタイプなだけに、軸として信頼したい。

対抗はアマルフィコースト。4角平均通過ポイントは2.1Pと同馬も前目だが、好走時の上がり平均は34.4と今回の馬場にぴったり合いそう。今年に入って、牝馬限定の重賞では安定した成績を残しており、今なら牡馬相手でも楽しみな存在だ。

上がり平均は33.9ながら、4角平均通過ポイントが2.8と、脚質的に合っていそうなのがモズアスコット。前走の毎日王冠は馬体に余裕があり、いかにも休み明けといった感じだったので、ひと叩きされた上積みも期待できる。

最後にダイアトニックも押さえる。上がりは33.6と速いが、4角平均通過ポイントは2.8。4戦4勝と好相性の舞台で、初重賞制覇を狙う。

▽スワンS予想▽
◎グァンチャーレ
○アマルフィコースト
▲モズアスコット
△ダイアトニック

《関連記事》
【天皇賞秋】「二強対決は両雄並び立たず」 データ上では一強ムード
【天皇賞秋】二強に割って入る馬が浮上 馬場傾向からの本命馬とは?
【天皇賞秋】藤沢和調教師は尾形藤吉に並べるか?当日まで覚えておきたいデータ