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ダートでは意外な馬が現在トップ 今年の新種牡馬の中間評価

2019 9/10 17:00門田光生
キズナⒸ明石智子
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Ⓒ明石智子

新種牡馬の中間評価

夏競馬が終わり、中央競馬は年末の有馬記念へ向けて助走が始まる。2歳戦もまた、ここからが本番。9月の中山と阪神、そして10月の東京、京都で将来の幹部生候補がスタンバイしているが、全ての馬がクラシックやGIを狙えるわけではない。仕上がりの早さを武器にして、強力なライバルがいない間にひと稼ぎするのも立派な作戦だ。

新馬勝ちは大事なステータスになるが、地方では賞金的な意味合いも大きい。古馬A級はおろか、重賞とそん色ない1着賞金が出る競馬場もある。地方競馬では中央以上に新馬勝ちする価値があるといえるだろう。リーディングを賞金順で並べる場合(特に地方2歳部門)、新馬勝ちの賞金がそのままリーディング上位の評価になるので大切である。

また、中央でも今年から「スーパー未勝利」と呼ばれる秋開催の3歳未勝利戦が廃止。仕上がりの遅い馬がより不利となってしまった。これには賛否両論あるだろうが、ともかく現状のルールでは仕上がりが早いに越したことはない。

そこで、今年産駒がデビューした新種牡馬のスタートダッシュを調べてみた。現役時代の成長曲線と一致しているのか、はたまた生産頭数に比例しているのか。調べると意外な馬が上位に顔を出していることがわかる。今後の馬券作戦の参考になれば幸いだ。ちなみに、データは全て9月8日時点でのものである。

新種牡馬・2歳総合(勝利数順)ⒸSPAIA

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まずは中央・地方の総合ランキング。賞金順に並べると中央の重賞を勝った種牡馬が上位にきてしまうので、勝利数順に並べている。

総合1位はトゥザワールド。現役時代に皐月賞と有馬記念、そして豪州でGI2着の実績があったが、生産頭数から見ても分かるように、キズナやエピファネイアらGI勝ち馬に比べると注目度はそれほど高くなかったはず。マラソンでいえば、まだ序盤とはいえ見事なスタートダッシュを決めたといえる。

2、3位は新種牡馬ランキングの本命候補であるキズナとエピファネイア。現役時代のライバルが、ここでもしのぎを削っているのが面白い。いきなり重賞勝ち馬を出したキズナが一歩リードといったところか。

ここで注目したいのはニホンピロアワーズ。12頭と生産頭数は少ないが、早くも7頭がデビューして4頭が勝ち上がっている。8歳まで一線級で走り続けた馬で、しかも中・長距離馬ということで、産駒の早期駆けには驚きだ。

スズカコーズウェイの種牡馬情報ⒸSPAIA

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ちなみに、ニホンピロアワーズとよく似た馬がいる。それがスズカコーズウェイだ。この馬は息の長い活躍を見せたが、現役時代には重賞1勝止まりで種牡馬入り。初年度から種付け頭数に恵まれなかったが、少ない頭数ながら驚異の勝ち上がり率を誇り、初年度産駒が活躍した次の年には種付け頭数が前年から約6倍に跳ね上がった。

ニホンピロアワーズの種牡馬情報ⒸSPAIA

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現在、ダートの2歳種牡馬ランキングで3位のスズカコーズウェイ。1位がサウスヴィグラス、2位がパイロで、大御所2頭に続いての3位は立派なもの。ニホンピロアワーズもこれからの活躍次第では第2のスズカコーズウェイになる可能性を秘めている。

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