第1戦はJRA選抜が上位独占
8月24と25日の2日間にわたり、札幌競馬場では2019ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)が行われた。今年は藤田菜七子騎手、リサ・オールプレス騎手、ミカエル・ミシェル騎手と3人の女性騎手が参戦したほか、地方競馬からはレジェンド・的場文男騎手も参戦するなど、バラエティーに富んだメンバーがそろった。
果たして栄冠に輝いたのはどの騎手だったのか、そしてチーム戦はJRA選抜とWAS選抜のどちらのチームが優勝したのか、WASJの結果を振り返っていく。
芝1200mで争われたWASJ第1戦は、的場文騎手騎乗のヴァリアントが1番人気、川田将雅騎手騎乗のオフクヒメが2番人気と続いていた。先手を主張したのは、吉村智洋騎手が手綱を取ったマーマレードガール。ヴァリアントは2番手に控える競馬となった。勝ったのはこの2頭の直後の3番手を追走していたクリストフ・ルメール騎手騎乗のアリンナ。見事な手綱さばきで勝利した。
2着にはゴール前で際どいところまで差を詰めたショウナンアリアナと武豊騎手、3着は後方から追い込んできた川田騎手騎乗のオフクヒメという結果に終わった。4着にもJRAの戸崎圭太騎手が入り、JRA選抜が上位を独占した。WAS選抜はミカエル・ミシェル騎手の5着が最高だった。
暫定1位は戸崎騎手
芝2000mのWASJ第2戦は、コルム・オドノヒュー騎手騎乗のカリビアンゴールド、藤田騎手騎乗のマイハートビートが上位人気となっていた。
スタートしてスッとハナを切ったのは戸崎騎手騎乗のリリックドラマ。2番手にカリス・ティータン騎手のウインイクシードが続き、淡々としたペースに。直線を向いてもこの2頭による追い比べとなった中、ウインイクシードが3/4馬身抜け出して勝利した。2着はリリックドラマ、3着は後方からただ一頭追い込んだ川田騎手騎乗のゴールドフラッグだった。
ⒸSPAIA
前半2レースを終わった結果、暫定1位は4着、2着で32点を獲得した戸崎騎手、暫定2位は12着、1着で31点のティータン騎手と1着、12着で同じく31点のルメール騎手となっている。注目された女性騎手の中では、5着、4着と安定して掲示板に載る成績を残したミシェル騎手が22点で5位につけ、優勝争いは混沌とした状況で2日目を迎えることとなった。
JRA初勝利で首位に躍り出る
2日目のWASJ第3戦はダート1700mで争われた。1番人気に推されていたのはルメール騎手騎乗のアノだったが、ダッシュがつかず後方からのレースとなった。レースの主導権を取ったのは的場文騎手が手綱を取ったリヴァイバルだったが、レースの主役は注目を集めていたミシェル騎手だった。4コーナーで早めに先頭に立ち、力強いフォームでそのまま押し切るレースをみせた。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ミシェル騎手はこれでJRA初勝利をゲットするとともに、総合ポイントでも第3戦を終えた時点で52点を獲得して首位に躍り出た。
総合優勝に輝いたのは
WASJ第4戦は芝1800mで行われた。1番人気はジュリアン・ルパルー騎手が騎乗したダブルシャープ、2番人気はルメール騎手のターフェルムジークだった。
内枠から好スタートを切ったのは吉村智洋騎手とケージーキンカメ。しかし、馬群が固まってレースは流れ、3コーナー過ぎからペースが一気に上がる。直線に向き、大外から伸びてきたのはプレシャスブルー。川田騎手の檄に応えて鋭い末脚で突き抜けると、そのまま押し切った。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
2着はダブルシャープ、3着はターフェルムジークとなり中団より後ろにつけていた馬が上位に入る結果となった。
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そして4戦全てが終了した結果、総合優勝に輝いたのは70点を獲得した川田騎手。2位は58点のルメール騎手、3位は53点でティータン騎手とミシェル騎手となった。また、チーム別成績ではJRA選抜が246ポイント、WAS選抜が202ポイントとなり、JRA選抜がチーム優勝を果たした。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
表彰式の後には、恒例となったビールかけが行われた。激戦を終えたジョッキーたちの笑顔が弾けた瞬間がとても印象的だった。