競馬で主流なのはサラブレッド!
サラブレッドは18世紀初頭、イギリスでアラブ種等から競走用に改良されて生まれた。その名の語源はthorough+bred、完璧に育て上げられたという意味だ。両親がサラブレッドでなければサラブレッドと認められないという厳しい基準がある。
体高は160-170cm、体重は450-500kg。頭が小さくて長い四肢を持っている。また、競争に適した筋肉が発達しているため、速く走ることができる。48-59kgの重量を背負った状態で時速70kmも出せるのがサラブレッド。けれどその一方で、心身共にデリケートでケガをしやすく、物音や閃光に弱いといった特徴もある。
よく見られる毛色は鹿毛・黒鹿毛・栗毛・芦毛。(公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルでは8種類の毛色が認められているため、競走馬もこれに合わせて分類される。
すべての馬の種類で最も古いアラブ種と名馬を生んだアングロアラブ!
アラブ種はアラビア半島原産の種だ。すべての馬の品種の中で最も純粋で最も古い種とされている。体高は150cm前後、体重は約400kg。サラブレッドよりも小柄できゃしゃな体つきで、走る速度もサラブレッドには尖る。しかし丈夫であるという長所がある。
サラブレッドはこのアラブ種をもとにイギリスやその他在来馬を掛け合わせてつくられた。アラブ種とサラブレッドの混血種が、アングロアラブだ。虚弱体質のサラブレッドをもっと頑丈で温厚な性格にして、なおかつ速力を得るためにこの2種を交配させ、フランスで生産が始まった。日本の競馬では、アラブ血量が25%以上であることが、アングロアラブと認められる条件だ。それに満たなければサラブレッド系種となる。
アングロアラブはサラブレッドより頑丈だから、連続出走をこなすこともできる。過去にはトチノミネフジやスズノキャスターなど、サラブレッドと互角以上に渡り合える名馬も多く存在した。
アメリカの競馬で走るクォーターホース!
クォーターホースはアメリカで用いられ、主に乗馬や牧畜作業のほかに競馬用の馬として扱われている。日本では競走馬としては使用されていないが、その分アメリカの競馬場を訪れた際には見るのが楽しみな品種でもある。
クォーターホースはスペイン原産のアンダルシアンとアラブ種や、先述のイギリスで改良されたサラブレッドなどを交配して改良した品種で、世界規模で見て最も頭数が多い種類といわれている。体高は150cm程度で体重は約400kg。がっしりした筋肉質の体を持っている。温厚で従順な性格のため訓練しやすく、粗食にも耐える。
運動能力としては短距離の瞬発力に優れていて、急発進や急停止もこなせる器用な馬だ。そしてなんとトップスピードでは時速75kmを記録したこともあると言われている。
まとめ
競馬は血統が鍵と言われている。
サラブレッドの中での血統だけでなく品種としての特徴を知れば、それらの血を引く馬に出会ったときにより彼らの走りを楽しむことができることだろう。