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【七夕賞】小回りコースが得意な馬は? 平均の上がりが35秒台の馬を狙え

2019 7/4 11:00三木俊幸
七夕賞で本命に推されたアウトライアーズⒸ明石智子
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Ⓒ明石智子

時計と上がりがかかる馬場

先週は中京競馬場に取材に行ってきた。初めてということもあって楽しみにしていたのだが、天候は大雨……。レインコートの意味がないほどびしょ濡れになり、まるで滝で修行でもしているかのようだった。

さて、今週末の7月7日に福島競馬場で行われるのがサマー2000シリーズの開幕戦、七夕賞(GⅢ・芝2000m)。ハンデ戦らしく荒れる重賞として知られており、2018年は11番人気のメドウラークが勝利、3着にも12番人気のパワーポケットが入り、3連単2,563,330円の大波乱の決着となった。

今年はどのような結果になるのだろうか。先週の馬場傾向と各馬の適性をもとに予想していきたい。 まずは先週の芝コースで行われたレースの結果から馬場傾向を見ていく。

6/29・30 福島芝コースのレース傾向ⒸSPAIA

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6月29、30日の福島競馬場・芝コースでは合計14レースが行われた。土曜日はほとんど雨の影響を受けず、良馬場でレースが行われたものの、日曜日は一転し不良馬場でのレースとなった。

タイム面では、良馬場で行われた土曜日のレースでも、開幕週ながらやや時計はかかり気味となっていた。不良馬場となった日曜日はさらに時計がかかり、4レース行われた芝1200m戦では最も速いレースが1:10.3と時計を要する決着となっていた。その中でラジオNIKKEI賞の1:49.8は馬場を考えると優秀な時計だったのではないだろうか。

勝った馬が使った上がりを見ると、平均は35.9。日別に見ても、土曜日の時点から上がりはかかっており、平均上がりタイムが35.6、日曜日が36.2と馬場が悪化しても、やや遅くなった程度で極端な変化は見られなかったと言える。

今週末もすっきりしない天気予報となっているが、上がりがかかる馬場だと考えて予想するほうが良さそうだ。好走する上がりの目安として、35.6〜36.2という数値を重要視したいと考える。

最後に脚質データからは、良馬場で行われた土曜日のレースでは逃げ・先行馬の活躍が目立っていたが、日曜日になると差し馬有利の馬場状態となっていることが見てとれる。馬場が悪化すれば、差しが決まるということを頭に入れておこう。

難解なメンバー構成

七夕賞に出走するメンバーの中から8頭をピックアップ。3着以内に好走した時の平均上がりタイムと小回り(以下、内回りコースも含む)でのタイムを分析してみた。

3着以内に好走したときの平均上がりⒸSPAIA

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さすがに重賞クラスということもあり、上がり35.6〜36.2というタイムに該当する馬はいなかったが、小回りコースで好走した際の平均の上がりが35秒台という馬は、アウトライアーズ、クレッシェンドラヴ、ストロングタイタン、ソールインパクトの4頭。本命は4頭の中から選ぶとしよう。

アウトライアーズは3着以内に入ったレースが7回でそのうち5回が小回りコースでのものだが、時計面ではやや見劣る。

クレッシェンドラヴは、10回中9回が小回りコースとなっていて、これはプラス材料だが、重賞での実績がないので今回が試金石となる。

ストロングタイタンは10回中6回が小回りコースだが、安定感にかけるので軸には推しづらい。

ソールインパクトは、2017年に3着となった実績があるものの、小回りコースで馬券に絡んだのは22回中9回のみということから、これは減点材料。 考えれば考えるほど絞れなくなってきたが、今回は先週の上がりタイムがかかっているということにフォーカスした予想なので、印は以下の通りとした。

◎アウトライアーズ
○クレッシェンドラヴ
▲ロシュフォール
△ソールインパクト

▲のロシュフォールは、馬券に絡んでいるのが全て広いコースで、速い上がりを要求される馬場だが、能力は抜けているように感じる。しかもハンデは前走と同じ55kgであれば力でねじ伏せてしまう可能性も考えられるので、この馬だけは馬場を度外視して3番手評価とした。

今回はサマーシリーズの1つで、予想対決の「サマーSPAIAシリーズ」。予算は5,000円ということで、買い目は◎から○と▲のワイド2,000円ずつと△に1,000円流してみたい。