今週からBコース替わりも傾向は変わらず?
5月12日(日)に行われるのが古馬牝馬のマイル女王決定戦、ヴィクトリアマイル(GⅠ 芝1600m)である。過去5年で1番人気馬の勝利はなく、⑧⑥⑦⑤⑪番人気の馬が勝利するなど、春の東京開催では最も荒れるGⅠだと言ってもいいだろう。そんな難解なレースを、先週の馬場傾向と各馬の馬場適性から分析していこう。
先週、5月4日(土)は大粒のひょうが降るなど急激な天候の変化もあり、東京競馬は10レース以降が中止になるという出来事があった。芝コースの馬場状態もそれまで良馬場だったのが、一気に重馬場になってしまうほどであった。
そんな状況であったにも関わらず、日曜日の時計は相変わらず速い傾向が見られており、芝1600mで行われた湘南Sは1:32.6、NHKマイルCは1:32.4というタイムが計測されている。
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これでも十分速いタイムではあるが、実際に芝を触ってみると表面は乾いていたものの、少し膝をついただけでズボンが湿ってしまうなど、完全に乾き切った状態ではなかった。その中でのタイムということを踏まえると、今週のヴィクトリアマイルでは1分31秒台の決着になっても不思議ではない。
上がりについては、土曜日のオールザゴーが勝った1000万下のレースでは上がり32.5、日曜日に良馬場に回復した直後に行われた1000万下で勝利したカヴァルが32.7を記録するなど、切れ味のある馬でないと厳しい馬場だった。同様に脚質も10レース中8レースが差し・追込馬だったということからも、先行馬には厳しい馬場状態だということが見てとれる。
今週からBコースに変わるが、極端に馬場傾向が変わるとは考えにくく、引き続き鋭い切れ味が使える差し馬を狙うのがいいだろう。