過去10年で1番人気が0勝
4月29日(月)に平成最後の重賞、新潟大賞典(GⅢ 芝2000m)が行われる。過去10年で3連単が10万円を超えたのが5回とハンデ戦らしく荒れに荒れている。調べてみると荒れる原因と思われるものが見つかった。さっそく予想に入っていこう。
まずは過去10年の人気別成績。

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1番人気が0勝。連対すら1頭と信頼が置けない。ハンデ戦だからか?それとも何か別の理由があるのか?
考えられるのは次のデータかもしれない。下記は斤量別成績である。

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55.5~57kgの馬の数字がいい。詳しく見てみると、56kgの成績が(5,3,6,23)で勝率13.5%、連対率21.6%、複勝率が37.8%。57kgの成績が(2,3,0,22)で勝率7.4%、連対率、複勝率18.5%といい数字が並ぶ(今回は55.5、56.5kgで出走する馬がいないためデータは割愛)。
一見よさそうなのだが、ここからが問題で、過去10年で57kg以上の斤量を背負った1番人気が5回中4回も馬券圏外に敗れているのだ。今年は57kg以上を背負っている馬が6頭もいる。実力があるからこそ、ハンデ戦では斤量を積まれるのだが、実力馬が1番人気になっているからといって、安易に飛びつくのは危険なようだ。
ルメール騎手騎乗のロシュフォールの取捨は?
次は前走のクラス別成績である。

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特徴的なのが、前走1600万下からここに挑む馬で、過去10年で馬券圏内に来たのが1頭のみとなっている。騎手だけでもある程度人気が出そうな、ルメール騎手騎乗のロシュフォールは前走1600万のため、逆にこれは切れるチャンスと見てもいいだろう。
最後に過去3年の新潟芝2000mの種牡馬別成績。

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今回はディープインパクト産駒がゼロなので、予想のしがいがありそう。勝ち星、率ともにいいのがキングカメハメハ産駒。ルーラーシップ、シンボリクリスエス、ヴィクトワールピサ産駒も出走馬が少ないながらも率はいい。
先ほど前走成績から切れるチャンスと書いた、ルメール騎手騎乗のロシュフォールはキングカメハメハ産駒と、取捨に迷うが、ここは勇気を持って切ってみたい。
1番人気に信頼が置けないなら……
ここまで挙げたデータをまとめると
・57kg以上の斤量を背負う1番人気は信頼できない
・斤量は55.5~57kg
・前走1600万以下はマイナス
・キングカメハメハまたはルーラーシップ、シンボリクリスエス、ヴィクトワールピサ産駒が有利
である。
ハンデ戦らしく1番人気は読みにくいが、57kg以上の馬が1番人気になる可能性がある。ここは軸を決めるのではなく、ボックスで馬券を買いたい。
まずは昨年の覇者であるスズカデヴィアス。近走、成績が悪く1番人気にはならなそうで、データ的にも全てクリアできそうだ。この馬、いい末脚を持っているのだが、とにかくエンジンがかかるのが遅いので、日本で直線が一番長いこのコースは合っている。幸い、昨年よりハンデが0.5kgしか増えていないのも好材料だ。
アウトライアーズは斤量面が微妙だが、それ以外はクリア。この馬もいい末脚を持っており、長い直線に合いそうだ。直線の短いコースでしか勝っていないが、新潟コースで行われた新馬戦で32.9秒の切れを披露している。2歳で32秒台の末脚はなかなかなもので、うまくかみ合えば圏内も十分期待できる。
ランガディアも斤量面がマイナスだが、ここ2走が右回りの競馬場で惨敗している。全5勝が左回りの競馬場で挙げていることからも、今回が狙い時かもしれない。
ドレッドノータスはハービンジャー産駒で他より少し劣るが、斤量はぴったり。このメンバーならすんなり逃げられそう。直線が長いからといって、後続が油断すると粘り込みがあるかもしれない。
あとは重賞でも大きく崩れないシンボリクリスエス産駒のエアアンセム。平成最後は帯封狙いで、上記5頭の3連単ボックスで勝負。