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フローラSは差し・追い込み馬を1着固定にするのがオススメ 

2019 4/20 15:00三木俊幸
馬群,Ⓒ三木俊幸
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Ⓒ三木俊幸

芝コースは全体的に良好な状態

人生には後悔やタラレバが付きまとう。競馬の世界でも、一瞬の判断で着順が入れ替わり、悔やまれる結果となり、後悔することは多々ある。ましてや競走馬生活の中で一度しかないクラシックに出走できるかが決まるトライアルレースでは、優先出走権が得られるかどうかで、その後の競走馬生活を左右することも多い。

今週の日曜に、東京競馬場でオークストライアルのフローラS(GⅡ・芝2000m)が行われる。2017年までは3着以内の馬に優先出走権が与えられていたが、2018年から2着以内に変更となった。その2枚の切符をかけて今年もフルゲート18頭が熱い戦いを繰り広げるだろう。そんなフローラSについて馬場傾向と馬場適性から分析していく。

4月15日現在の馬場情報によると、芝の生育はおおむね順調で全体的に良好な状態だと発表されている。第1回開催時は暖冬の影響からか、芝の状態がよく時計も速い決着が多かった。こうしたことを踏まえて推測すると、今開催もある程度時計は速くなるのではないだろうか。

開幕週で先週の馬場状態との比較はできないため、今回のコラムでは過去5年のフローラSの傾向から予想していきたい。

勝利しているのは差し・追込馬

過去5年の優勝馬の成績を比較すると、2:00.0を切ったのは2016年と2018年の2回。ある程度持ち時計がある馬を狙った方がよさそうだ。

過去5年のフローラS優勝馬,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

上がり3Fでは、サトノワルキューレが33.4と速い上がりを使っているが、平均すると34.1と平凡な上がりでも勝利できていることがわかる。

次に脚質別に見てみると、先行して勝利したのは、2015年のシングウィズジョイのみでそれ以外は差し・追込馬が勝利していることからも、差し馬を狙うなら1着に来る馬券を買うのがオススメだ。

では、先行馬は買わなくていいのかと言われると、そうでもない。過去5年で6番手以内を追走し、馬券圏内に好走した先行馬一覧を見ていただきたい。

過去5年のフローラS優勝馬,ⒸSPAIA

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7頭が3着以内に入っているうち、5頭が2着以内となっている。加えて、近2年は2桁人気の馬が好走している。穴党にとっては、是非とも狙ってみたいデータだと言えるだろう。

悔いのない仕上げで挑む

これらのデータから今回は、1着で狙ってみたい差し馬と先行する穴馬の2頭を推奨したい。

<1着で狙ってみたい差し馬>
フラワーC4着から挑むシャドウディーヴァを推奨したい。東京コースは(1,2,1,0)と常に安定した成績を残しており、持ち時計も2:00.2と優秀。先行したいタイプがそろっている今回なら、前走と同様に中団で脚をためる競馬になりそう。

良馬場での上がり平均は33.5と速いが、モタモタして勝ち切れないレースが続いていることからも、少頭数の上がり勝負では分が悪いところがあるのかもしれない。今回は多頭数でペースもある程度流れることが予想できるだけに、その点もプラスに働くだろう。

<先行する穴馬>
暮れの阪神JF以来となるウインゼノビアに注目したい。2走前のアルテミスSでは、ハイペースの中で早めに動いたにも関わらず、4着に粘っている。同レースで3着だったエールヴォアはその後のフラワーCで2着、桜花賞で7着となっていることからも、その馬と1 1/4馬身差であれば、評価に値する内容だ。

中間は予定していたアネモネS、フラワーCを自重して十分に乗り込まれて調整されてきた。スクリーンヒーロー産駒で距離も伸びて良さそうなだけに、2400mのオークス出走に向けて、ここは悔いの残らない仕上げで挑んでくることを期待する。