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【マイラーズC】開幕週は逃げ・先行馬を狙え! すんなり3頭に絞れたデータとは?

2019 4/18 11:00門田光生
馬群,Ⓒ明石智子
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Ⓒ明石智子

開幕週は逃げ・先行が圧倒的有利

皐月賞は断然の1番人気に推されたサートゥルナーリアが勝利。審議ランプが点灯したように決して余裕のある勝ち方ではなかったが、きっちり物にするあたりがスターの証し。

対して我らがアドマイヤマーズは2、3着馬と同じポジションで、位置取りは文句なし。直線入り口で包まれて仕掛けが遅れたとはいえ、坂上で上位3頭に完全に突き放されてしまった。成長力の差なのか分からないが、完敗だったのは事実。これで桜花賞、皐月賞とも前哨戦を使っていない馬が勝利。これはもう、新たな時代が来たと認めざるを得ないだろう。変わらないのは私の的中率の低さだけ。

4月21日(日)に京都競馬場で行われるのがGⅡマイラーズC(芝1600m)。GⅠの谷間に行われるレースだが、昨年の1、2着であるサングレーザー、モズアスコットはその後にGⅠで活躍。今回も実績馬がそろって目が離せないレースといえる。

そのマイラーズCが行われる京都競馬場だが、前開催から約2か月開いている。気温も上がって芝の状態もよさそう。ということは、毎年この開催の開幕週は前残りの決着が多いのではないかと思い脚質を調べてみた。

脚質別成績,ⒸSPAIA

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やはりというか、逃げ、先行が差し、追い込み脚質を圧倒。マイラーズCも逃げ、先行から狙い馬を探すことが的中への第一歩といえる。なお、まくりはサンプルが少なすぎて除外している。

京都マイルはディープインパクト産駒の独壇場

次にレース間隔を見てみる。

ローテーション別成績,ⒸSPAIA

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中4週以内で挑んできた馬が0勝に対して、5週以上間隔が開いている馬が10勝。さすがは実績馬が結果を残しているレースだけあって、勢いだけでは通用しないということか。たとえ休み明けでも、ここを目標にしっかり仕上げてきた組に分がありそうだ。

種牡馬別成績,ⒸSPAIA

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続いて血統。開幕週の京都芝1600mに絞って種牡馬成績を表にしてみた。求められるのはスピードと切れ味。総頭数が多いとはいえ、勝ち星でディープインパクトが抜けている。ほかでは、4位アドマイヤムーン、5位クロフネの勝率、連対率とも良好。これらの産駒が出走してくれば要注意だ。

ちなみに、マイラーズCも例にもれずディープインパクト産駒がよく馬券に絡んでいる。このレースが阪神から京都に移行したのは2012年。京都開催のマイラーズCでディープインパクト産駒が馬券に絡んだのは計8回あるが、母の父ノーザンダンサー系が6回、その他2回という内訳となっている。ディープインパクト×ノーザンダンサー系の配合がマイラーズCの好走パターンといえるだろう。

ダノンプレミアムから2点勝負!

そろそろまとめに入る。データからの狙いは
①逃げ、先行脚質
②中5週以上間隔が開いている
③ディープインパクト×ノーザンダンサー系がベスト
ということになる。

まずは③の血統から見ていく。今回、ディープインパクト産駒はダノンプレミアム、ケイアイノーテックの2頭が出走。いずれも母の父が非ノーザンダンサー系だが、両馬とも祖母の父がノーザンダンサー系。ベストといえなくても悪くはない。ほかでは勝率、連対率ともに良好な父を持つパクスアメリカーナ(父クロフネ)、ストーミーシー(父アドマイヤムーン)も候補に挙がる。

続いて②のローテーション。中5週以上ということは、前開催の中山と阪神を使っている馬は減点対象となる。ここは実績馬のほとんどがクリア。③で挙げたストーミーシーは残念ながら脱落。

最後に①の脚質。ここまで残っているのはケイアイノーテック、ダノンプレミアム、そしてパクスアメリカーナの3頭だが、この中で典型的な先行馬といえばダノンプレミアム。調教の動きがひと息で、半信半疑だった前走より調整過程は雲泥の差。そこにデータの後押しが加われば鬼に金棒。相手にはケイアイノーテック、パクスアメリカーナの2頭。幸い点数が絞れたので、これを元手に来週のGⅠへと向かいたい。

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想や「最終逆転」コーナーを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬などの記事も執筆中。