10年で前走重賞組が9勝の毎日杯　優勝するために必要な3つの条件とは

優先出走権をもらえないが重要なレース

3月23日（土）に阪神競馬場で行われる毎日杯（GⅢ・芝1800m）。今の時期の3歳重賞は皐月賞、桜花賞のステップレースが多く、勝ち負けすれば優先出走権が与えられるのだが、このレースは勝ってもどのレースの優先出走権も得ることができない。しかし、ここで2着以内に入れば、賞金的に桜花賞、皐月賞、その先のNHKマイルカップやオークス、ダービーへの出走に、大きく前進するだけに、各陣営の本気度は例年高い。

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「過去10年の人気別成績」を見ても分かるように、上位人気の成績がいい。これは実力馬がしっかりと結果を出している証しである。ここからダービー馬、NHKマイルカップの勝ち馬も出ており、注目したいレースである。

前走重賞を使っているのが勝つための必須条件？

さっそく予想に入るが、先ほど挙げたように上位人気馬の信頼度は高い。過去10年で5番人気以内の馬が3着以内に25頭来ており、伏兵が間隙を突くのが難しいレースだということが分かる。

続いて、「過去10年の前走クラス別成績」と、「勝ち馬の前走レース」を調べてみた。

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前走GⅢから挑む馬が8勝とかなり成績がいい。逆に新馬、未勝利勝ちからここに挑む馬は馬券圏内に一頭も来ていない。2009年にゴールデンチケットが前走地方交流戦（未勝利クラス）を勝って、毎日杯2着という成績があるが、これは特異な例だと考えていいだろう。

前走500万組も結構成績がいい。過去10年、500万勝ちでここに挑んだ馬の成績がいいのだが、前走負けていてもスピルバーグ（前走500万4着）、ダノンリバティ（前走500万2着）から、毎日杯で馬券に絡んでいる。

大きな特徴としては、勝ち馬の使った前走のレースだろう。近10年で9頭が前走重賞を使った馬である。昨年、ブラストワンピースが500万から毎日杯を勝ったが、実は昨年、前走重賞から毎日杯に挑んだ馬は0だった。昨年は例外だったと考えてよさそう。

続いて「過去10年の種牡馬別成績」を見ていく。

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過去10年でディープインパクト産駒が7連対している。上位4頭がサンデーサイレンスの血を引いている種牡馬で占められており、これはすごい成績である。阪神競馬場の外回りは西日本で一番直線距離が長く、決め手がものを言うコースである。ただし、このデータを使おうとしても、今年の出走馬で血統にサンデーサイレンスの血が入っていないのがアントリューズとキングオブコージだけ。あとは父系に入っていなくても、母系には入っており、日本の競馬界の縮図を表したレースだといえよう。

相手に迷うなら単勝1点勝負

ここまでをまとめると、以下の3つの条件を満たしている馬を本命にしたい。

・1番人気か最低でも5番人気に入る馬
・前走重賞組
・サンデーサイレンスの血が入っている馬

1番人気だが、ルメール騎手が乗り、重賞でも善戦しているヴァンドギャルドと予想。前走重賞を使ったのは、アントリューズ、ケイデンスコール、コパノマーティン、マイネルフラップ、ヴァンドギャルドの5頭（アンタエウスは地方馬なので除く）。ここまで絞れないのならベターに騎手、調教師別成績を見てみる。

阪神芝1800mの過去3年の「騎手成績」、「調教師成績」は以下の通り。

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勝ち星トップはデムーロ騎手、次いでルメール騎手と続いていく。今回、デムーロ騎手は中山で行われる日経賞でエタリオウに騎乗するため、毎日杯は騎乗せず。3位の川田騎手はルモンドに騎乗するが、この馬前走500万クラスで3着なので、相手まで。4位の福永騎手はウーリリに騎乗するが、こちらも前走新馬戦なので、1着はないと判断したい。

続いて調教師別成績（黄色は出走厩舎）だが、今回出走させている厩舎で勝ち星が一番多いのが藤原英厩舎。中内田、友道厩舎と続く。藤原英厩舎がヴァンドギャルド、中内田厩舎がルモンド、友道厩舎がウーリリと騎手でいい順番に並べたのと全く同じ。勝率もほぼ同じなので、これなら本命はヴァンドギャルドにする。

ヴァンドギャルドの前走の敗因は、レース前に降りだした雨が原因だろう。切れ味が身上な馬だけに、雨馬場だと滑りやすくてマイナスになる。2走前は直線で前が壁になり足を余しての敗戦なだけに、ここ2走の敗因は明確だ。今回はスムーズな競馬をし、今後のために賞金加算しておきたいところ。

相手はデータなど考慮しても絞りにくい。ならばヴァンドギャルドの単勝1点で勝負。