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連対率は約40% 冬の阪神開催は藤沢和雄厩舎の馬を狙え!

藤沢和雄
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ⒸSPAIA

藤沢和雄厩舎は阪神が得意?

2018年も残すところあと少し。競馬界ではこの時期は人のタイトル争いも気になるところだ。騎手の最多勝はルメール騎手でほぼ決まり。一方で、調教師の最多勝争いは藤原英昭厩舎が一歩リードしているが、まだまだ何が起こるかわからない状況だ。

そのタイトル争いに何とか食い下がっているのが藤沢和雄厩舎である。今年で30年目のベテラン調教師だが、毎年のようにリーディング争いをし、競馬界を賑わせている。

GⅠ通算27勝。これまでには競馬場で最終追い切りを行うなど、少し変わった調教を行うなど、独特の考えを持っている調教師だ。そこで今回様々な角度からデータを集計してみたところ、面白いデータが出てきた。関東の厩舎なのに、12月の阪神遠征が地元中山よりも多いと思ったら、冬場の阪神にめっぽう強いのだ。

過去5年の藤沢和雄厩舎成績

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藤沢厩舎は冬の阪神開催では勝率、連対率、複勝率が裏開催の中山の数字よりも高い。

もともと、12月はどこの厩舎も競馬界の年末調整とでもいうべきか、出走頭数が多くなる傾向にある。藤沢和雄厩舎も例に漏れず、地元中山でも使いつつ、出走できるレースを求めて、わざわざ阪神に遠征していると考えていた。

ところが、その数が多すぎるのだ。秋の阪神開催と冬の開催はほぼ開催日数が同じだが、冬は秋に比べて倍以上の管理馬が出走している。表の数字を見ると、出走手当が目当ての遠征ではなく、しっかりと勝負になる馬をわざわざ遠征させていることが見てとれる。

トリッキーなコースを避けている?

なぜこの時期にわざわざ輸送するリスクを冒してまで、中山競馬場に出走させないのか?

こちらは藤沢和雄厩舎の過去5年の中山競馬場、東京競馬場の成績である。

過去5年の藤沢和雄厩舎の中山・東京競馬場の成績比較

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同じ中央場所の二つだが、中山はコーナーがきつく直線が短いトリッキーなコースだ。藤沢厩舎は中山のようなトリッキーなコースを使うつもりがなく、そのような競馬場で馬の感覚が狂うのを嫌っている可能性が高い。

その証拠に東京競馬場の出走頭数が段違いに多く、勝率、連対率、複勝率の全てにおいて東京競馬場が上回っている。

また、秋の阪神の裏開催も中山だが、年末と違って1か月待てば東京開催が行われる。対して、冬の開催は年末調整に加え、年が明けても中山開催が続く。そのため、わざわざ阪神に遠征してくるのではないだろうか。

ちなみに今年の阪神の冬開催は2週が終わったが、藤沢和雄厩舎の阪神遠征の成績は4、6着。データが正しければ、これから実力を発揮してくるはずだ。