父と違って産駒は仕上がり早
2歳種牡馬ランキングで今、注目の種牡馬がいる。それは新種牡馬、ジャスタウェイである。12月2日時点で、14勝は新種牡馬としては上出来である。それより意外だったのは仕上がりの早さ。新馬戦が始まって、夏競馬が終わるまでに9勝を挙げた。
なぜ意外なのか。現役時代のジャスタウェイは日本ダービーの時は112倍の単勝オッズが付いていたくらい注目されていなかった。初めてGⅠを勝ったのが4歳秋の天皇賞。そこからドバイデューティーフリー(現ドバイターフ)、安田記念とGⅠを勝ったのだが、仕上がりはかなり遅い方だったのだ。
競馬は「ブラッドスポーツ」と言われるほど、血の影響力がある。ジャスタウェイの父、ハーツクライは有馬記念であのディープインパクトに日本では唯一土を付けた馬。父系だけ見ると、ここまで早くから産駒が活躍するのはやはり意外である。
もうひとつ意外なことがある。それは勝ち上がった産駒の約半数が先行、もしくは逃げて勝っているということだ。父、ジャスタウェイは後ろからためにためて、切れ味を武器としていたタイプ。出足がそこまで速くなかった父に比べて、産駒は行きっぷりのいい馬が多い。