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サンライズノヴァが急浮上 馬場適性から見るチャンピオンズC

ゲートから馬が出る,ⒸSPAIA
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良馬場での開催が見込める

12月2日(日)、中京競馬場でJRAの砂の王者の座をかけて、GⅠチャンピオンズカップ(ダート1800m)が行われる。

今年で5回目の開催となる。外国馬の参戦もあり、好メンバーがそろった。そんなチャンピオンズカップについて、馬場適性に着目して競馬を楽しんでいる競馬好き編集部員が分析していく。

天気予報を見てみると、週末は晴れ予報となっていることから、良馬場での開催となりそうだ。

次に中京のダートコースの特徴として、直線に向いてから急坂になり、残り200mほどの地点まで坂が続く。
さらにそこから緩やかに上るというタフなコースになっている。下級条件では先行馬が残るケースも見られるが、クラスが上がるほど差し馬も台頭する。

過去4年の傾向からは差し馬が有利

今週から中京競馬場での開催が始まるため、先週の馬場傾向と比較することができない。そこで中京競馬場での開催となって以降、過去4年のチャンピオンズカップの勝ち馬とその脚質を見てみよう。

過去4年のチャンピオンズカップ勝ち馬表

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2014年の第1回開催は、道中2番手を追走したホッコータルマエが優勝しているが、その後はいずれも差し・追い込み馬が勝利している。2016年のサウンドトゥルー、2017年のゴールドドリームに至っては、上がり3F35秒台の脚を見せて勝っている。平均でも36.2と速い上がりが要求され、データからは差し馬が有利だと言える。 そして、勝ちタイムを見ると一番速いタイムでも2016年、2017年の1.50.1とGⅠレースにしては時計のかかる決着となっている。そのことからも、比較的時計のかかる馬場で、速い上がりを使える馬が狙い目だと言えるだろう。

分布図からはサンライズノヴァ

今回取り上げる注目馬は5頭。馬場適性から浮上したサンライズノヴァを最上位に推奨したい。

チャンピオンズカップ分布図

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GⅠは今年のフェブラリーS以来の出走となるが、主に左回りの東京コースを中心に使われて、近走は安定したレース内容を見せている。

サンライズノヴァの成績

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特出すべきは上がり3Fのタイムだ。直線の長い東京コースではあるが、良馬場のダートでも34秒台の末脚が使えるという点だ。4走前の欅Sで使った34.4は芝コース並みのタイム。稍重ながら前走の武蔵野Sでも鋭い末脚で重賞を勝利している。

その一方で、2017年の根岸Sの1.21.5以外は特出して速いタイムでは走っていない。これは馬場適性にぴったりと当てはまる。不安点があるとすれば、ゲートの出が遅く、後方からのレースになりがちな面だ。なるべく発馬でのロスを減らし、レースを進められれば、豪快に差し切るシーンが見られるだろう。

展開利がありそうなサンライズソア

続いて取り上げるのは、時計の速い決着に強く、鋭い末脚を使えるグループ。ルヴァンスレーヴはこれまで底を見せておらず、あっさりここも通過点になっても不思議ではない。しかし、東京の不良馬場で行われたプラタナス賞、重馬場で行われたユニコーンSの勝ち方が強く、最も適性があるのは左回りの高速馬場だと判断した。

今年のメンバーで逃げそうなのは、サンライズソア。先行馬が少ないことは、同馬にとって歓迎材料。侮れない存在だ。“マジックマン”モレイラ騎手が今年日本で最後のGⅠ騎乗。再びそのすごさを見せるのか注目したい。

ノンコノユメは高速決着に強いが、不器用なタイプ。末脚にかける競馬をすると考えられ、展開が鍵となるだろう。しかし、差し決着になったとしても、東京よりも直線が短い中京で、サンライズノヴァを上回る脚を使うのは難しいと考えて評価を下げた。

ケイティブレイブは前走、JBCクラシックを優勝。能力は上位だが、決め手勝負では分が悪いため、上がりがかかる展開に持ち込むことができるかが鍵となるだろう。先週の追い切り前に放馬のアクシデントはあったが、大事には至らず予定通り調教されていることからも、影響はないと考えていいだろう。

ゴールドドリームの出走回避は残念だが、好メンバーがそろった。今年はどのようなレースになるのか、目が離せない熱戦を期待したい。