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冷静かつ大胆な騎乗で魅せる 田辺裕信

2018 2/15 16:15SPAIA編集部
コパノリッキー 田辺裕信
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ⒸJRA

松田博資調教師との出会いで大きな飛躍を果たす

1984年2月12日生まれ、福島県出身。2002年3月に美浦・小西一男厩舎からデビューした。同年8月に初勝利をあげて1年目は8勝という成績に終わり、翌年以降も二桁の勝利数を記録はするものの、目立った活躍を見せることはできなかった。

転機となったのは、ブエナビスタなどを管理していた名トレーナー松田博資調教師との出会いだ。2010年6月に福島競馬場で行われた安達太良ステークスでアドマイヤマジンに騎乗して勝利をあげ、松田調教師の信頼をつかむと騎乗依頼が増え始めた。さらに関西の有力厩舎からの騎乗依頼が増え、2010年に37勝だった成績が2011年には88勝をあげるなど大きな飛躍の年となった。以降は常にリーディング上位に名を連ねる騎手へと成長した。

田辺騎手の持ち味は、馬の個性を活かす柔軟なレース運びができるところだろう。2017年のリーディングジョッキーであるクリストフ・ルメール騎手も過去に「生まれ持ってのバランス感覚を感じるし、追ってから力強い」と発言しているなど、他の騎手からも注目される存在となっている。

馬の個性を引き出す騎乗が得意

重賞初勝利は、2011年4月に京都競馬場で行われたアンタレスステークス(G3)で、ゴルトブリッツとのコンビによるものだった。同年はさらに9月にはエーシンヴァーゴウでセントウルステークス(G2)を、10月にはエイシンアポロンに騎乗して富士ステークス(G3)を制するなどの活躍を見せた。

2018年2月14日時点で、重賞26勝をあげているが、2015年には京成杯オータムハンデキャップ(G3)をフラアンジェリコ(13番人気)で、アルテミスステークス(G3)をデンコウアンジュ(12番人気)で、で勝利するなど、リーディング上位の騎手ながら穴馬券を演出している。

またテン乗り(初騎乗)馬においてもしっかりと結果を残している。中でも、2015年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)では、重賞で2着や3着になった経験はあったものの勝ちきれないレースが続いていたクリールカイザーを、2017年の京成杯オータムハンデキャップでも重賞で2着2回、3着2回と同じく惜しいレースが続いていたグランシルクをそれぞれ初重賞制覇に導くなど、馬の新たな一面を引き出す好騎乗を見せている。

思い切った騎乗でG1レースの高配当を演出

田辺騎手のG1勝利でインパクトがあったのは、初G1制覇を果たした2014年のフェブラリーステークスだと言えるだろう。騎乗したコパノリッキーは後にG1を11勝もする名馬だが、当時は16頭立ての16番人気と全く注目されていなかった。好スタートを切ると道中は2番手につけ、最後の直線残り400mで先頭に立つと、そのまま粘りきって優勝。単勝配当が27,210円とG1史上2番目の高配当を記録し、大きなインパクトを残した。

また2016年の安田記念では、2歳時に朝日杯フューチュリティステークス(G1)を勝った実績のあるロゴタイプに騎乗した。このレースでは2015年の安田記念を制した後、マイルチャンピオンシップ(G1)と香港マイル(G1)を制し、JRA年度代表馬と最優秀短距離馬となったモーリスが人気を集めていた。8番人気だったロゴタイプと田辺騎手は、スタート後に思い切って逃げる作戦を選択。これが功を奏し、そのまま逃げ切る大金星をあげた。こうしたG1の大舞台でも、冷静かつ大胆なレースができる田辺騎手の騎乗ぶりは今後も要注目だろう。

2018年は好スタートを切る

2018年に入り、田辺騎手は好スタートを切っている。1月14日に中山競馬場で行われた京成杯(G3)では、これまで逃げるレースで好走をみせていたジェネラーレウーノに騎乗し、2番手からのレース運びで重賞制覇に導く好騎乗を見せた。また2月12日に東京競馬場で行われたクイーンカップ(G3)でも勝利し、2月14日現在で重賞2勝を含む17勝をマークしている。また通算勝利数も729勝で、このまま順調に騎乗を続けていけば、今年中に通算800勝を達成することができるだろう。馬の個性を発揮させる騎乗で、今年も更なる活躍が期待される。

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