「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

有馬記念を知って競馬を楽しむ5つのポイント

2017 8/3 14:10クララ
競馬
このエントリーをはてなブックマークに追加

Photo by Norman Chan/Shutterstock.com

競馬ファンでなくても一度は聞いたことがあるのではないだろうか?「有馬記念」はあまりにも有名な競馬レースだ。 年末、これがないと年が越せないという競馬ファンも多い。 今回はこの「有馬記念」を楽しむためのポイントを紹介する。

有馬記念とはどんなレース?

有馬記念は、毎年12月下旬に開催され、日本中央競馬会の1年をしめくくるG1レースとして位置づけられてきた。開催場所は千葉県船橋市の中山競馬場で、芝の距離2,500mで競われる。ファン投票で出走馬を選考するという特別な方式がとられており、競馬ファンの盛り上がりも相当なものだ。
日本では「日本ダービー」と共に最も人気のレースと言われており、IFHA(国際競馬統括機関連盟)の2016年世界のトップ100G1レースでは、世界13位と発表されるほどの人気ぶりだ。

有馬記念の歴史

第1回は、1956年に「中山グランプリ」という名前で創設された。当時、ファン投票で出走馬を選出する方式というのは画期的なものだった。第2回の時に、創設者の有馬頼寧理事長が亡くなったことで「有馬記念」と名前が改められて現在に至る。
1995年からは、地方競馬所属の馬も出走が可能になった。外国馬は2000年から2006年までは当該年度のジャパンカップで優勝した馬だけだったのが、2007年からは6枠と増やされて国際競走となった。

有馬記念の出場資格

サラ系3歳以上で出走可能頭数は最大16頭だ。定量は3歳55kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減だ。そして特徴ともいえるファン投票による選出で特別登録を行った馬上位10頭は優先出走となる。
JRA選定のJRA所属馬も資格がある。地方競馬所属馬はJRA選定の馬のみで、外国調教馬は現在最大6頭までで優先出走となっている。日本ダービーが3歳のみなのに対し、有馬記念は4歳以上も出場できることも、ファンにとっては楽しめる理由のひとつとなっている。

最近の感動的なレース

2013年の有馬記念は、数々の記録を残し、ファン投票で1位に選出された「オルフェーヴル」の引退レースだった。オルフェーヴルは単勝1.6倍と、名馬揃いの有馬記念では圧倒的な人気だったと言える。
この日、中山競馬場には前年度の約1.2倍の12万人ものファンがつめかけた。オルフェーヴルは、2011年の有馬記念優勝の時と同じ池添謙一騎手と共に挑み、2着のウインバリアシオンに8馬身の差をつけ、圧巻の勝利となり、ファンの期待に応えてくれた。
この日の終わりには盛大な引退セレモニーが開催され、6万人以上の観客と感動を共にした。1頭が圧勝する年もあれば、2016年のレースのように、最終で3頭の接戦となり、サトノダイヤモンドがクビ差で優勝したという年もある。

オグリキャップ、トウカイテイオー、過去の名馬たち

ぬいぐるみなどたくさんのグッズも販売されるほど人気があったオグリキャップのラストランも、この有馬記念だった。1990年、天才と言われる武豊騎手とともに、大勢のファンが見守る中、2着のメジロライアンと3/4馬身差での勝利となった。スタンドは大変な熱気で、オグリーコールで包まれる名レースとなった。
トウカイテイオーも有名な馬だが、有馬記念と切り離すことはできない。1992年の有馬記念は1番人気だったものの11位という結果だった。その後、左中臀筋を痛めていたことが判明して休養、さらに左前トウ骨の剥離骨折が判明して長い休養となる。そして、364日ぶりの復帰レースとなった1993年の有馬記念では見事に優勝を果たし、”奇跡の復活”とファンに感動をもたらしてくれた。

まとめ

この有馬記念に向けて調整をしてくる名馬も多いというほど、有馬記念は重要なレースと言ってもいいだろう。 それぞれの馬に物語、歴史がある。大きなレースだけに、事前にさまざまな情報が提供されるので、いろいろな予想をして楽しむことができる。 これらの馬や騎手の背景を知ってレースを観戦すると、さらに面白みが増すことだろう。 ぜひ一頭一頭の馬やそれぞれの騎手についても調べてから観戦して楽しんで欲しい。