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知っておきたい、朝日杯フューチュリティステークス観戦の楽しみ方

2017 8/3 14:10kinsky
競馬
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Photo by Sakkarin Kamutsri/Shutterstock.com

毎年12月に行われている「朝日杯フューチュリティステークス」は、事実上の2歳馬チャンピオンを決める一戦だ。優勝馬から翌年にクラシックホースとなる馬が多数輩出されているレースだ。概要や歴史、最近の結果などを解説する。

事実上の2歳チャンピオンを決めるレース

朝日杯フューチュリティステークスは、以前は関東地区のチャンピオンを決めるレースで「朝日杯3歳ステークス」という呼称で行われていたが、現在は東西の厩舎所属馬、地方馬、外国産馬にも門戸が開かれ、2歳馬で条件を満たすなら牡でも牝でも出走できる国際競争だ。
同じ2歳限定レースのジュベナイルフィリーズは牝馬限定なのが異なるところだ。レースの格付けはG1(グレードワン)と、最高格付けレースのひとつとなっている。一着賞金は7,000万円だ。

毎年12月、阪神競馬場の芝1600メートルが舞台

朝日杯フューチュリティステークスが行われるのは毎年12月で、場所は阪神競馬場となっている。距離1,600メートル芝コースで行われ、最大出走頭数はフルゲートの18頭だ。出走資格はサラブレッド系の2歳牡馬・牝馬で、JRA所属馬、地方競馬所属馬(最大5頭)、外国調教馬(最大9頭)だ。負担重量は牡が55キロ、牝が54キロと決まっている。
まず、所定の優先出走権を得ている馬の出走が優先され、地方馬は前哨戦の指定競走で2着以内に入ると出走できる。その他、取得賞金が多い順に出走権が割り当てられる。

翌年のクラシックレースを占う意味でも重要なレース

朝日杯フューチュリティステークスには牝馬も出走可能だが、同じグレード(G1)で牝馬限定レースが同時期にあるので、実質的には出走するのはほとんど牡馬だ。馬にとって生涯で一度しか出走出来ないレースという重みがあることに加え、翌年のクラシック3冠レース(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)の行方を占う意味でも注目されている。
また、このレースで優勝すると、その年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出される事が決定的になる。JRAの歴史に名が刻まれるので、各馬の陣営は馬を最高のコンディションに仕上げてくる。

将来の名馬を見つけるという楽しみがあるレース

朝日杯フューチュリティステークスの過去の優勝馬を見ると、その後J1競争で大活躍した、そうそうたる馬名が並んでいる。なので同レースを観戦する場合、将来の名馬を見つけるという楽しみもある。
史上5頭目の三冠馬に輝いたナリタブライアン(1993年)、グラスワンダー(1997年)、ローズキングダム(2009年)などの馬名が挙げられる。中でもナリタブライアンは、同レースで1番人気に支持され、道中の馬群のなかから3コーナーを回ると豪快に他馬を抜き去り、先頭でゴールし強さを見せつけた。

サンデーサイレンス系の血統馬が圧倒的に活躍

朝日杯フューチュリティSの阪神コースはゴール前に坂があるので、ある程度のスタミナを要する。そのためスピードだけではなく持久力とパワーがある馬が有利だ。血統で見ると、過去にはサンデーサイレンス系が圧勝している。1994年のフジキセキ、1995年のバブルガムフェローなどが挙げられる。
2016年のレースは四位洋文騎手騎乗のサトノアレスが1番人気に応えて優勝した。この馬の父はディープインパクトでサンデーサイレンスの血を引いており、2017年もこれからデビューする同系馬に注目が集まりそうだ。

まとめ

朝日杯フューチュリティステークスは、グランプリレース「有馬記念」の1週前に行われているG1レースだ。翌年のクラッシックレースに直結するレースなので、ファンの注目度も最高だ。これまでの歴史や活躍した名馬たちを紹介した。