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歴史と伝統のある古馬の戦い!天皇賞・秋の楽しみ方

2017 7/12 14:39ユタロー
競馬
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Photo by gabriel12/Shutterstock.com

秋も深まってきたシーズンに開催される大きなレースといえば、天皇賞・秋だ。 伝統のあるレースであり、古馬の最高峰の戦いとも称されている。 そんな天皇賞・秋を楽しむための歴史や概要、そして近年のレースの動向について紹介する。

天皇賞・秋のコース概要や出走資格

天皇賞・秋はJRAが開催するGIレースの1つだ。毎年10月末から11月初頭にかけて、東京競馬場で開催されている。コースは2000mの芝コースとなっている。スタート直後の第2コーナーから中ほどにかけては緩い下り坂となっているものの、中盤から第3コーナーにかけては急勾配となっている。さらに最終第4コーナーからゴールにかけて急勾配が待っている。
出走資格としては、サラブレッド血統の3歳以上の競走馬であれば出走することができる。ただし、外国調教馬についてはJRA所属の外国産馬と合計して9頭まで優先出走権が与えられる。また、地方競馬所属馬は、オールカマー、毎日王冠、京都大賞典などのレースで2着以内を獲得して優先出走権を得た場合だけ出走することができる。
天皇賞・秋の獲得賞金は次の通りだ。
・1着 1億5000万円
・2着 6000万円
・3着 3800万円
・4着 2300万円
・5着 1500万円

天皇賞・秋の歴史

天皇賞・秋は、もともと明治38年の春に横浜で開催されたエンペラーズカップがきっかけになっている。そしてその翌年、東京でも開催された帝室御賞典競走が天皇賞・秋の第1回とも言えるだろう。
この帝室御賞典競走は、その後、阪神、福島、小倉、函館、札幌でも開催されていった。同じ名前のレースであるものの、運営の違いによりまったく特徴の異なるレースとなっており、昭和12年に日本競馬会の誕生を機に、天皇賞・春を阪神で、天皇賞・秋を東京で開催する、年2回方式となり現在に至っている。
天皇賞・秋は、かつて出走資格は勝ち抜き制だったため、古馬最高の栄誉とされていた。その後、昭和56年には勝ち抜き制が廃止されたものの、古馬にとっては名誉あるレースとして認識されている。

天皇賞・秋の動向

天皇賞・秋は、稀に見るトリッキーなコースとも言われている。スタート直後に第2コーナーがほぼ直角にあるため、多数の馬が一気にコーナーに入ってくる。そのため、この第2コーナーで内側に入ることができれば非常に有利だが、外側に追いやられてしまうと一気に勝利が難しくなる。
この第2コーナーをどのように乗り切るかが、勝負の分かれ目になる。実力が必要なレースであるものの、良い枠順を得ることも天皇賞・秋制覇への重要な要素となっている。
3歳から出走資格があるが、天皇賞・秋の場合は若手よりも歴戦の古馬が勝利しているケースが多い。2007年からの10年では、4歳馬が5回、5歳馬が4回、そして驚きの8歳馬が1回、天皇賞・秋を制覇している。

まとめ

かつては古馬の最高峰と呼ばれていたように、近年でも古馬が活躍するケースが多い天皇賞・秋。 スタート直後の混戦具合は、見どころだ。ぜひ間近で観戦してみて欲しい。