昨年とは一転したハイペース
サマースプリントシリーズCBC賞はフロムダスクが制し、重賞初制覇。2着レイピア、3着レッドエヴァンスで決着した。
開幕して3週間、中京は雨がほぼなく、絶好の馬場状態を維持している。高速決着の中京となれば、先行勢はそうは止まらない。ましてCBC賞は逃げ切りや逃げ残りが目立つ重賞。昨年覇者インビンシブルパパに迷いはなかった。
一目散にハナに立ち、さらに後ろを離そうと速いラップを刻んでいく。前半600mは11.6-10.1-10.7、32.4。昨年は34.0と緩く、今年はかなり厳しい競馬になってしまった。
さらに4コーナー手前でも10.8と緩まず、むしろ逆に先行勢を引き離していった。この10.8がさらなるオーバーペースを呼んだ。直線は11.5-11.8。インビンシブルパパに体力は残されていなかった。
一方で、勝ったフロムダスクは内枠からスタートダッシュをきっちり決め、下げる形で3番手付近のインに収まった。周りは押しながら前を目指していたが、フロムダスクには下げる余裕があった。同じ好位勢でもフロムダスクが残れたのは序盤の入りが大きい。下げる余裕は抜群のスピードの裏づけがないと生じない。
必ずしも1200mで結果を残したわけではなく、どちらかというとマイル前後で出世してきた。スプリント適性はそこまでなかったが、2走前にブリンカーを装着し、スプリント戦を走ったことで陣営の感触が変わった。
前走の鞍馬Sは走破時計1:06.9の5着。このレース内容をみて森秀行厩舎はスプリント路線に舵を切った。機を見るに敏。チャンスを逃さない嗅覚のようなものを感じさせる厩舎だ。
鞍上の中井裕二騎手はこれがうれしい重賞初制覇となった。これまで重賞で2着になったのは16年シルクロードSローレルベローチェでの1回。19年キョウワゼノビアのCBC賞4着など短距離重賞で惜しい競馬があり、CBC賞勝利は納得だ。先行型に騎乗し、粘る競馬に定評がある騎手で、フロムダスクの序盤は中井裕二騎手の長所が集約されたといっていい。















