8歳にして海外タイトル
カタール・ドーハのアルライヤン競馬場で行われた国際競走「アミールトロフィー(G3・芝2400m)」にて、日本から参戦したディープモンスター(牡8、栗東・池江泰寿厩舎)が見事な差し切り勝ちを収めた。
8歳にして掴んだ海外タイトル。レース後、興奮冷めやらぬ様子でメディアの取材に応じた池江泰寿調教師は、ディープモンスターの成長と、この地に懸けた2年越しの戦略を熱く語った。
カタール・ドーハのアルライヤン競馬場で行われた国際競走「アミールトロフィー(G3・芝2400m)」にて、日本から参戦したディープモンスター(牡8、栗東・池江泰寿厩舎)が見事な差し切り勝ちを収めた。
8歳にして掴んだ海外タイトル。レース後、興奮冷めやらぬ様子でメディアの取材に応じた池江泰寿調教師は、ディープモンスターの成長と、この地に懸けた2年越しの戦略を熱く語った。
「本当に嬉しいの一言です」。開口一番、喜びを露わにした池江師。今回の勝因について問われると、まずは馬の状態の良さを挙げた。「馬体は本当にいい状態に仕上がっていました。ベスト・ターンドアウトも受賞しましたし、8歳にしてようやく本格化したという感じです」と、晩成の血がついに花開いたことを強調した。
今回の遠征は、決して思いつきではない。池江師には2年前からの確固たるビジョンがあった。「2年前にゼッフィーロと来た際、この馬場の特性を把握しました。いつかこういう馬場に適合する馬を連れてきたいと考えていました」
ディープモンスターはこれまで、日本の高速馬場では切れ負けすることもあったが、少し時計のかかるタフな馬場では強さを発揮してきた。「去年の京都大賞典のような、綺麗な馬場だけど少し時計のかかる条件が合っていると思いまして、ここやドバイ、サウジの芝2400mあたりが合うんじゃないかと」。その読み通り、ディープモンスターは異国の地で水を得た魚のように躍動した。
レース展開も、これ以上ないほど完璧なものだった。「1枠1番が当たった時、『こんなラッキーなことはない』と感じました」
池江師の作戦は明確だった。「全身気勢が強くてハミ掛かりが良い馬なので、前に壁が必要」。スタート良く飛び出したディープモンスターは、内ラチ沿いを確保。「ちょうど前に強い馬が行ってくれたので、弱い馬だと垂れてきてしまいますが、強い馬の後ろという最高のポジションが取れました」。1週目の4コーナーを回った時点で、すでに池江師は勝利を確信したという。「今日は勝ったなと」
「この馬の魅力は『美男子』だとおっしゃっていました」――記者からの問いかけに、池江師は笑顔で頷いた。「本当に美男子、美少年という雰囲気を持っています。大舞台が似合っていましたね」
そして話題は父・泰郎元調教師が育てたディープインパクトの話題へ。「やっぱりディープインパクト産駒で海外の大きいレースを勝つというのは夢でしたし、池江家の悲願でもありましたので、本当に嬉しいです」
8歳にして異国の地で頂点に立ったディープモンスター。「勝ったとはいってもまだまだG2なので、勝って兜の緒を締めよで、次はG1制覇を目指して頑張りたいと思います」。遅咲きの怪物は、さらなる高みを見据えている。