傾向解説
特別登録馬15頭と既に8年連続のフルゲート割れが確定している2025年天皇賞(秋)ですが、今年はGⅠ馬7頭と層の厚い顔ぶれが集結しました。近年は2019~20年がアーモンドアイ、2022~23年がイクイノックスという当時の日本最強馬の連覇が目立ちますが、今年は人気順の予想さえ難しい大混戦となりそうです。
本記事では血統面を中心に、天皇賞(秋)のレース傾向を整理していきます。
大前提として把握しておく必要があるのは、東京芝2000mは日本競馬のド真ん中に位置づけられるコースであるということ。日本競馬が芝1600~2500mを中心に形成されていることはGⅠの数や賞金額からも明白で、特に東京競馬場に代表されるような直線の長いコースが日本の主流コースと呼べる舞台です。
そしてそれは競走馬の生産自体が、強い芝中距離馬、をつくることをメインテーマにしていることを意味し、層が厚いがゆえに世代交代のスパンが短いこともメインカテゴリーらしい特徴といえるでしょう。
そのため、過去10年の天皇賞(秋)では6歳以上での好走が1回もなく、これはジャパンCでも同じ傾向にあります。また、主流条件らしく人気決着になりやすいという点も主流条件らしい傾向です。

<年齢別成績>
5歳以下【10-10-10-76/106】
勝率9.4%/連対率18.9%/複勝率28.3%/単回収率25%/複回収率81%
6歳以上【0-0-0-42/42】
勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0%
※過去10年
ただ過去10年のなかでも、2015~19年と2020~24年では前走距離別成績に大きな変化が。以前は前走距離に限らずマイラーが穴を開けるケースが多かった天皇賞(秋)ですが、近年は2020年2着馬フィエールマン(5番人気)や2023年2着馬ジャスティンパレス(6番人気)といったステイヤーの好走が目立ちます。

<前走距離別成績(5歳以下)>
距離延長【1-0-2-16/19】
勝率5.3%/連対率5.3%/複勝率15.8%/単回収率7%/複回収率64%
同距離【0-2-1-7/10】
勝率0.0%/連対率20.0%/複勝率30.0%/単回収率0%/複回収率78%
距離短縮【4-3-2-14/23】
勝率17.4%/連対率30.4%/複勝率39.1%/単回収率48%/複回収率110%
※過去5年
血統面ではディープインパクトを筆頭に日本の主流血統が走りやすいことは間違いありません。ただ、近年は末脚型のフランス血統が合っており、特にトニービンの血が大活躍。直近4年はトニービン内包馬が4連覇中で、今年も最注目の血統に挙げられそうです。

<トニービン内包馬(5歳以下)>
該当馬【4-0-2-7/13】
勝率30.8%/連対率30.8%/複勝率46.2%/単回収率85%/複回収率136%
※過去5年















