前走の着順、人気が比例
2025年10月26日に京都競馬場で行われる第86回菊花賞。近年の中長距離路線は長距離向きの血統に厳しい環境となっているが、菊花賞に関しては実績馬が天皇賞(秋)などの中距離重賞を目指すパターンが増えたことで、スタミナ自慢の条件クラス馬が出走しやすくなっている。
現に、2023年のドゥレッツァ、そして2024年の2着馬ヘデントール、同3着馬アドマイヤテラは条件戦を勝っての参戦だった。どの馬にもチャンスがある。
そんな近代の菊花賞にはどのような傾向があるのか。過去10年の成績を参考にして検証していきたい。
☆所属
美浦、栗東ともに5勝ずつ。2、3着馬は栗東所属の方が多いものの、勝率、連対率、複勝率はいずれも美浦所属が上回っている。

☆性別
牝馬の出走は2頭だけ。2021年にディヴァインラヴが3着に入る健闘を見せている。

☆キャリア
母数が多いところでは、キャリア6戦だった馬の好走率が高い。一方、キャリア9戦以上の馬は50頭出走して、連対したのは2016年2着のレインボーライン(12戦)だけ。

☆前走クラス
序文にて「条件戦からも連対馬が出ている」とは書いたが、主力はやはり重賞組。特に東西トライアルを含むGⅡから15頭の連対馬が出ている。一方、2勝クラス、オープン特別、GⅠからは勝ち馬が出ておらず、1勝クラスからは連対馬もなし。
ただし、オープン特別とGⅠ組についてはサンプルが少ないのでここでは参考記録とする。休みを挟んだGⅠからGⅠというローテーションが流行っているが、長距離GⅠにおいてはひと叩きが必要、という考えが残っているようだ。

☆主な前走
中心は各7頭の連対馬を出している神戸新聞杯とセントライト記念組。どちらも4勝、2着3回だが、各種好走率はセントライト記念組が上回っている。
その他で注目したいのは、現在2年連続で連対馬を送り出す日本海S(3勝クラス)。今年の勝ち馬ゲルチュタールには要注目だ。

☆前走着順
連対数が一番多いのは前走1着馬。だが、各種好走率は前走2着馬が上となっている。一方で前走4、5着馬から連対したケースはない。また、前走6着以下からは連対馬こそ出ているが、好走率は低い。

☆前走人気
前走で1番人気に支持されていた馬が6勝と、断然の成績。一方、4、5番人気だった馬からは勝ち馬が出ておらず、10番人気以下だと馬券に絡んだ馬がいない。

☆前走脚質
前走で逃げた馬からは連対馬が出ていない。

☆その他
前走馬体重別の成績を見ると460~480kgの馬が11連対と連対馬の半数以上を占めていた。大きすぎず、小さすぎずが理想ということか。
また、「前走2000m」「前走札幌」の馬は、十分なサンプルがあるにもかかわらず、連対馬が2着1頭ずつのみ。ほか、前走で1.4秒以上負けた馬は連対していない。

















