近年は“チョイ荒れ”
00年代後半は波乱が当たり前だった菊花賞だが、近年はどうだろうか。過去10年の3連単配当を見ると、6桁は2回だけで、19年以降の6回は全て5桁以下。意外に平穏な決着が続いているのだ。
とはいえ、本命サイドのガチガチ決着も少ないのがポイント。そこで直近10年に単勝15倍以上で馬券に絡んだ10頭をチェック。共通項を見つけ出し、今年の“好配プレゼンター”をピックアップしたい。
(1)鞍上がリーディングジョッキー経験者
「長距離は騎手で買え」は古くからの格言だが、それを地で行くのが菊花賞だ。通算の騎手別勝利数を見ると、1位は武豊騎手で5勝、2位はルメール騎手で4勝となっている。
人気薄でも名手の好リードが目立ち、該当10頭を見ても、武豊騎手と福永祐一元騎手が各3回、ルメール騎手と戸崎圭太騎手が各1回と、全国リーディング経験者が何度も高配当の使者となっている。今年も名手が騎乗する伏兵には要注意したい。
(2)ノーザンファーム生産
近年のクラシックでは、ノーザンファーム生産馬が抜群の存在感を発揮しているが、菊花賞はとりわけ凄い。なぜなら人気薄のノーザン生産馬も走るから。該当10頭のうち、実に8頭がノーザン生まれだったと聞けば、驚く人も多いはずだ。
直近10年で3回の3着以内独占を含め、ワンツー5回の“ノーザン軍団”と仲良くすることが、的中への近道となることは間違いない。
(3)ウインドインハーヘアを内包
個人的にだが、競走馬としてのディープインパクトのベスト距離は3000m以上だったと見ている。彼のスタミナの源泉は、ドイツの芝2400m・GIウイナーである母のウインドインハーヘアだが、近年の菊花賞ではこの名繁殖牝馬の血を引く馬が大活躍している。伏兵も例外ではなく、該当10頭のうち6頭に合致し、特に19年以降の5頭は下記のように全てがウインドインハーヘアの血を引く馬だった。
<ウインドインハーヘア内包馬>
・17年3着 ポポカテペトル(13番人気) 父ディープインパクト
・19年2着 サトノルークス(8番人気) 父ディープインパクト
・20年3着 サトノフラッグ(5番人気) 父ディープインパクト
・20年2着 アリストテレス(4番人気) 母父ディープインパクト
・21年3着 ディヴァインラヴ(6番人気) 母父ディープインパクト
・24年3着 アドマイヤテラ(7番人気) 父レイデオロ














