1:34.9の好時計決着
週末に撮影したレースから印象に残った馬を紹介する「注目2歳馬」。WASJ開催に伴って上位騎手が不在となった23、24日の新潟競馬場は、これまでの週と比較すると新馬、未勝利戦の全体的なメンバーレベルは少し地味に映った。しかし、24日の新潟6Rに行われた牝馬限定・芝1600mの新馬戦ではリオンディーズ産駒のルージュダリアが後続に5馬身差をつけて鮮やかなデビュー勝ちを果たした。
管理するのは林徹厩舎で、母レイリオンは現役時代にJRAで2勝。叔母には有馬記念やオーストラリアのコックスプレートなどGⅠ・4勝をあげたリスグラシューがおり、筋が通っている血統。2023年のセレクトセールにて4400万円で落札され、東京サラブレッドクラブでは総額3000万円(一口75,000円)と、お得と言える金額で募集された。
当日の馬体重は440キロ。デビュー前の追い切りでもまずまずの動きを見せており、上位人気が割れて混戦となるなか、単勝5.7倍の4番人気という支持を集めた。
4番ゲートから好スタートを切ったが、外の1番人気グランドオーパスやキタノアヤカもダッシュが速く先行争いは激しくなる。400mを通過したところでハナを奪い切ったが、前半3Fは12.7-11.1-12.0(35.8)と新馬戦としては速い入りで、2番手のキタノアヤカにぴったりとマークされながら3番手以下を5馬身ほど離した縦長の隊列で流れた。
直線に向いてからも手応えは良く、残り600mから200mまでは11.4-11.0と加速。ラストは11.7と減速したものの後続を突き放し、鞍上の荻野極騎手が後ろを振り返る余裕を見せる完勝だった。
勝ちタイムも1:34.9とまずまずの好タイム。レース全体として折り合いに不安はなかった一方で、ハナに立ったところでは速く走りたいという強い前進気勢も覗かせていた。将来的に短めの距離にシフトしていく可能性もありそうだが、スピードを武器にまずは1400〜1600m路線での活躍を期待したい。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)















