傾向解説
サマーマイルシリーズ第2戦・関屋記念。新潟芝1600m(外)で行われる本レースでは658.7mの長い直線で伸び負けない持続力が問われ、スピードで押し切る競馬が得意な馬にはかなり厳しいレースとなっています。本記事では血統面を中心に、関屋記念のレース傾向を整理していきます。
まず前提として押さえておきたいのは、今年は2回新潟開催の開幕週に行われるということ。これまでは2回6日目や3回2日目(21年は4回2日目)に行われていたため、荒れ気味の馬場状態で行われることがほとんどだったのが関屋記念の特徴でした。
ただ、2回2日目に行われる今年は綺麗な馬場状態で行われる可能性が高く、ローテーションの面でも以前とは比較が難しい印象です。そのため、これまでのデータを鵜吞みにするのは少々危険かもしれません。
血統面においても、これまでより軽い血統の馬が走る可能性が高く、昨年以前に好走していた血統をそのまま重視するわけにはいきません。一方で、今年も注目の血統に挙げたいのはSeattle Slewの血。同馬はNasrullah系×Princequillo系の名種牡馬で、これはMill ReefやRivermanなどの欧州の瞬発力型血統と同じ組み合わせです。
ただ、Seattle Slewの場合は北米血統主体の血統構成で、北米血統のスピードが生きやすい開幕週に変わる点は相対的にプラス材料。これまでも多くの好走馬が出ていますが、昨年以前よりもさらに注目度を上げたい血統のひとつです。
また、Seattle Slewと血統構成が似ているSecretariat(≒Sir Gaylord)も好成績を残しており、両血脈を組み合わせた配合馬にも注目です。

<血統別成績 ※単勝オッズ19.9倍以下。過去10年>
Seattle Slew【1-4-3-7/15】
勝率6.7%/連対率33.3%/複勝率53.3%/単回収率80%/複回収率160%
Secretariat【4-4-3-14/25】
勝率16.0%/連対率32.0%/複勝率44.0%/単回収率129%/複回収率126%
Sir Gaylord【7-5-5-26/43】
勝率16.3%/連対率27.9%/複勝率39.5%/単回収率104%/複回収率101%
また、中距離指向の馬に有利な舞台であることも変わりないでしょう。これは「中弛み」のラップになりやすい新潟芝1600m(外)のコースレイアウトが関係しており、1400m以下でのスピード勝負に強いタイプよりも1800m以上での末脚勝負に強いタイプに向いている舞台です。

<前走距離別成績 ※単勝オッズ19.9倍以下。過去10年>
距離延長【1-0-1-7/9】
勝率11.1%/連対率11.1%/複勝率22.2%/単回収率75%/複回収率52%
同距離【6-8-6-35/55】
勝率10.9%/連対率25.5%/複勝率36.4%/単回収率52%/複回収率92%
距離短縮【3-1-2-8/14】
勝率21.4%/連対率28.6%/複勝率42.9%/単回収率209%/複回収率128%















