5つのデータから絞れた馬は?
今回は日曜に小倉競馬場で行われるハンデ重賞・北九州記念を予想する。
2006年以降は8月の開催が続いていたが、昨年、今年と時期が前倒し。馬場の状態など傾向が変わる可能性もあるが、いつも通り過去10年のデータを用いて複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。
今年はフルゲート18頭に対して、22頭が登録。除外対象の4頭を除く18頭を対象に進めていきたい。
今回は日曜に小倉競馬場で行われるハンデ重賞・北九州記念を予想する。
2006年以降は8月の開催が続いていたが、昨年、今年と時期が前倒し。馬場の状態など傾向が変わる可能性もあるが、いつも通り過去10年のデータを用いて複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。
今年はフルゲート18頭に対して、22頭が登録。除外対象の4頭を除く18頭を対象に進めていきたい。
まずは前走時の上がり3ハロン順位に注目した。「前走の上がりがメンバー中4位以下だった馬」は【7-6-6-107】(複勝率15.1%)と、末脚はあまり問われない。
ただし、ここに「キャリア27戦以上の馬」という条件を掛け合わせると【0-0-0-34】(同0.0%)と好走馬がいなくなった。1つ目の消去条件にはこの組み合わせを採用する。
今年はシロンとヨシノイースターの2頭がこの条件に当てはまった。後者は昨年の当レースで2着に入った実績があるが、キャリアはすでに28戦。昨年より斤量も1kg重くなり、昨年以上の上がり目はないとみる。
【今年の該当馬】
・シロン
・ヨシノイースター
2つ目は、前走からのレース間隔を取り上げたい。「前走から約2か月(中9週以上)空いていた馬」は【0-4-3-40】(複勝率14.9%)。勝ち馬はいないが、2~3着にはよく絡んでいる。
ただし、「前走6着以下だった馬」に絞ると【0-0-1-31】(同3.1%)。前走掲示板外から巻き返して好走したのは、昨年16番人気で3着に入ったモズメイメイだけだ。
今年この条件に当てはまったのは以下の4頭。モズメイメイの臨戦過程は凡走続きから巻き返した昨年と酷似しているが、今年は1年前よりも1.5kg重い56.5kgを背負う。これは大きな減点材料となりそうだ。
【今年の該当馬】
・エイシンワンド
・ミルトクレイモー
・モズメイメイ
・レッドヒルシューズ
続いては年齢に注目した。「6歳以上の馬」は過去10年で【4-1-3-67】(複勝率10.7%)とやや苦戦している。
特に「前走から斤量が減っていた馬」は【0-0-1-30】(同3.2%)とサッパリ。ハンデ戦とはいえ、ある程度斤量をもらう馬の方が好走率は高くなっている。
今年は以下の3頭が消去対象となった。キタノエクスプレスは2着に好走した前走の鞍馬Sから1kg減で走ることができるが、これまで前走比斤量減の時は【0-0-0-2】。この馬にとってはむしろマイナス材料になるかもしれない。
【今年の該当馬】
・オタルエバー
・キタノエクスプレス
・ヤマニンアンフィル
4つ目のデータは、「前走で人気を下回る着順に敗れていた馬」を取り上げたい。過去10年の成績は【3-0-2-51】(複勝率8.9%)と、このデータだけで消去対象の10%未満となる。
ハイブリッド式消去法では、これに別の条件を掛け合わせて精度を高める。今回は「前走4角7番手以内」という条件だ。比較的先行して人気を裏切った馬は【1-0-0-29】(同3.3%)と、好走馬は2021年の勝ち馬ヨカヨカしかいない。
今年このデータに当てはまったのは、すでに消去済みの馬も含めた以下の8頭。重賞初挑戦ながら上位人気が予想されるロードフォアエースは前走4角2番手から1番人気を裏切る2着に敗れた。同型脚質の馬も多い今回は流れに乗れない可能性もあるとみて消去する。
【今年の該当馬】
・(エイシンワンド)
・(シロン)
・スリーアイランド
・タマモブラックタイ
・ドロップオブライト
・(ミルトクレイモー)
・(レッドヒルシューズ)
・ロードフォアエース
最後は血統に注目した。取り上げるのは、過去10年で【2-0-5-50】(複勝率12.3%)の「サンデーサイレンス(SS)系の馬」だ。
計7頭が馬券に絡んでいるが、うち6頭には共通点があった。それが前走時の馬体重480kg未満というもの。「前走馬体重480kg以上の馬」に限れば【1-0-0-21】(複勝率4.5%)で、好走馬は2018年の勝ち馬アレスバローズだけ。同馬も翌年は同じ条件で6着に敗れている。
今年は以下の4頭が消去対象。新たに消去リスト行きとなったのは、前走14番人気の低評価を覆して勝利した9歳馬カリボールと、自己条件を2連勝中のヤマニンアルリフラの2頭となった。
【今年の該当馬】
・カリボール
・(シロン)
・ヤマニンアルリフラ
・(ヤマニンアンフィル)
すべての消去データを終えて、確実に残るのはアブキールベイ、クラスペディア、メイショウソラフネの3頭となった。
この中から、本命にはクラスペディアを指名する。前走・葵Sはアブキールベイに敗れはしたが、斤量差が1kg縮まる今回は逆転があってもおかしくない。1200m戦では3戦すべて2着という安定感も高く評価したい。
買い目は本命馬の単複とワイドボックス。3歳馬同士のワンツー決着もあり得るとみて、クラスペディアとアブキールベイの馬連も押さえておく。
《ライタープロフィール》
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
◆前回の結果◆
<函館記念>
◎キミノナハマリア(11番人気、9着)
〇ディマイザキッド(1番人気、4着)
▲サンストックトン(13番人気、7着)
△ランスオブクイーン(8番人気、5着)
・買い目
◎ 単勝(不的中)
◎ 複勝(不的中)
◎-○▲△ ワイド流し(不的中)
○-▲ ワイド(不的中)
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