「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【宝塚記念】アーバンシックは消し…道悪なら2桁人気濃厚の超伏兵を本命に抜擢! ハイブリッド式消去法

2025 6/11 06:00八木遊
宝塚記念の消去法データ,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

今回は日曜に阪神競馬場で行われる宝塚記念を予想する。昨年の京都開催も含めた過去10年のデータを使って、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。登録があった18頭を対象に当てはまった馬を消していく。


『ディープインパクト系』×『前走480kg以上』★0.0%★

まずは血統データから。自身の産駒を含めた「父ディープインパクト系の馬」は過去10年で【1-1-5-33】(複勝率17.5%)といまひとつ。

なかでも「前走時の馬体重が480kg以上あった馬」は計13頭が18度出走してすべて4着以下に消えていた。ディープインパクト系であれば比較的コンパクトな馬体の産駒を狙いたい。

今年の登録馬で父ディープインパクト系は7頭。そのうち4頭が前走時馬体重480kg以上だった。ショウナンラプンタとヨーホーレイクあたりは穴人気しそうだが、バッサリと消去する。

【今年の該当馬】
・ショウナンラプンタ
・ジューンテイク
・ヨーホーレイク
・リビアングラス

『今回距離延長』×『前走4角10番手以下』★0.0%★

続いては前走からの距離変動別データをピックアップした。採用したのは、前走で2200m未満を走っていた「距離延長馬」だ。過去10年の成績は【4-6-5-60】(複勝率20.0%)と悪くない。

ただし、その前走を「4角10番手以下で通過していた馬」に限ると【0-0-0-15】(同0.0%)。この条件に合致したサトノダイヤモンド(2018年/6着)とエフフォーリア(2022年/6着)の2頭はいずれも1番人気を裏切る結果に終わっている。

今年は以下の4頭がこのデータに当てはまった。消去済みの2頭に加え、大阪杯からの臨戦となるソールオリエンスとボルドグフーシュを消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・(ジューンテイク)
・ソールオリエンス
・ボルドグフーシュ
・(ヨーホーレイク)

『4歳』×『前走GⅡ以下』★0.0%★

3つ目は年齢別データから、過去10年で【3-2-6-27】(複勝率28.9%)の「4歳馬」を取り上げたい。

複勝率は他のどの年齢の馬よりも高いが、「前走がGⅡ以下だった馬」に絞ると9頭すべてが4着以下だった。古馬になって日が浅い4歳馬にとって、直近のレースがGⅠだったかどうかは重要な要素といえそうだ。

今年はジューンテイクに加え、アーバンシックが当てはまった。昨年の菊花賞を制したクラシックホースも、その後の有馬記念と日経賞は1番人気で敗れている。今回も上位人気の一角となりそうだが、法則に従って消去する。

【今年の該当馬】
・アーバンシック
・(ジューンテイク)

『社台系生産』×『6歳以上』★3.8%★

続いて、過去10年【8-5-6-71】(複勝率21.1%)の「社台系生産馬」に注目した。複勝率は【2-5-4-49】(同18.3%)の非社台系生産馬と大差ない。

ただし、なかでも苦戦が目立つのが「6歳以上」で、その成績は【0-1-0-25】(同3.8%)。2022年ヒシイグアス(5番人気2着)が唯一の3着以内だった。

今年は社台系の該当馬が7頭も出走予定。新たにジャスティンパレスやローシャムパークといった実力馬を消去する。

【今年の該当馬】
・シュヴァリエローズ
・ジャスティンパレス
・ダノンベルーガ
・チャックネイト
・(ボルドグフーシュ)
・(ヨーホーレイク)
・ローシャムパーク

『前走海外』×『前走4着以下』★6.3%★

最後は「前走海外出走馬」を取り上げる。過去10年の成績は【3-2-1-21】(複勝率22.2%)とまずまずだが、馬券に絡んだ6頭中5頭は前走で3着以内に好走していた。

「前走海外で4着以下の馬」は【0-1-0-15】(同6.3%)。巻き返しに成功したのは、2018年に10番人気ながら2着と激走した香港からの刺客ワーザーだけだ。

今年は前走海外組が3頭。そのうちメイショウタバルと消去済みのローシャムパークが4着以下に敗れている。前走ドバイで僅差の3着だったドゥレッツァは首の皮一枚つながった。

【今年の該当馬】
・メイショウタバル
・(ローシャムパーク)

5つの消去データを終えて、残ったのはドゥレッツァ、プラダリア、ベラジオオペラ、レガレイラ、ロードデルレイの5頭となった。

比較的有力どころも消去を免れた印象だが、本命は馬場次第としたい。良か稍重ならベラジオオペラ、重か不良になればプラダリアに「◎」を打つ。

プラダリアは重馬場で3戦2勝。唯一の敗戦も昨年のこのレースで2着とはわずか0秒1差の4着だった。また、レース間隔が中4~6週の時は【4-0-0-1】の好成績。これまでより2週前倒しで開催される今年は中5週とローテーションもばっちりだ。道悪になれば、2桁人気が濃厚なプラダリアの一発に期待したい。

買い目は5頭の三連複ボックスと本命馬の単複。さらに道悪ならプラダリアから他4頭へのワイドも押さえておきたい。

《ライタープロフィール》
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

◆前回の結果◆
<安田記念>
◎トロヴァトーレ(8番人気、17着)
〇ジュンブロッサム(6番人気、11着)
▲ロングラン(15番人気、13着)
△ジャンタルマンタル(2番人気、1着)

・買い目
◎ 単勝(不的中)
◎ 複勝(不的中)
◎-○▲△ ワイド(不的中)
○-▲ ワイド(不的中)

《関連記事》
【宝塚記念】過去10年のレースデータ
【宝塚記念】データはドバイシーマクラシック組が優勢 強敵相手に善戦続くドゥレッツァを評価
【宝塚記念】5歳馬が過去10年で最多7勝 ファン投票1位ベラジオオペラ、ドゥレッツァらが中心