今年は“前代未聞”の事態
27日に京都競馬場で行われる第56回マイラーズカップ。2012年に開催場所が阪神から京都へ移動した当時は「秋に同場所、同距離のマイルCSがあるので、阪神のままでいいのでは…」と思ったりしたのだが、さすがに10年以上経過すると、それが当たり前のように感じてきた。
京都競馬場の改装のため2021年と2022年は阪神競馬場で施行されたが、今となっては阪神で行われることに違和感があるのだから不思議なものである。
そんなマイラーズCにはどのような傾向があるのか。今回も過去10年の成績を基にして検証していきたい。
☆所属
美浦2勝(2連対)、栗東8勝(18連対)。連対馬のほとんどが栗東所属馬だが、勝率では美浦所属馬の方が上となっている。

☆性別
牝馬の参戦はこれまで2頭だけ。2015年ディアデラマドレが7着、2019年メイショウオワラが8着に終わっている。

☆年齢
勝ち馬が出ているのは4~6歳のゾーン。勝率では5歳馬だが、連対数最多かつ連対率と複勝率の高さを買って4歳馬をプラスデータとしたい。なお、7歳以上から勝ち馬は出ていない。

☆前走クラス
まんべんなく勝ち馬が出ているが、抜けているのは前走GⅡ組。勝率35%以上、連対率は約50%もある。サンプル数も十分で、信頼できそうだ。
ちなみに、海外帰りも好走率が高く、5頭中3頭が馬券に絡んでいる。逆に国内GⅠ組が不振で、連対馬が1頭も出ていない。

☆主な前走
GⅡ組と海外帰りの好走率が高く、国内GⅠ組から連対馬がないと書いたが、何と今回の登録馬はすべて前走がGⅢ以下。しかも過去10年では勝ち馬が出ていない前哨戦ばかりで、連対馬が出たレースも東京新聞杯しかない。これは前代未聞だ。
仕方がないので、上述した前走クラスのデータは無視する。4頭の登録がある前走・六甲S組はリステッド格付け前を含めて【0-0-1-24】と壊滅的だが、ついに連対馬が出るのだろうか。

☆前走着順
連対率がいいのは、前走2~4着のゾーン。特に前走4着馬は勝率、連対率ともに4割を超えている。
一方、前走5着以下だと勝率が1%台になってしまう。

☆前走着差
秒差なしで勝った馬はすべて着外。対して秒差なしで負けた馬は連対率が50%、複勝率も66.7%と高確率で馬券に絡んでいる。
なお、前走で0.5秒以上負けた馬からは勝ち馬が出ていない。

☆前走人気
勝率、連対率が最も高い前走4番人気がプラスデータ。前走6番人気以下だと勝ち馬がいなくなり、10番人気以下だと連対馬もいなくなる。

☆前走距離(芝)
マイル重賞ということで、様々な距離を走っていた馬が集まってくる。最も多いのは前走マイル組だが、実はほかの路線から来た組の方が好走率は良い。
ちなみに、勝率では前走1800m組がリード、連対率では前走1400m組が優秀だ。

☆前走脚質
勝ち負けにかかわらず、前走で逃げた馬はすべて馬券外に沈んでいる。参考までに、このレースで逃げた馬の成績は過去10年で【0-2-0-8】だ。

















