トレンドは2戦2勝がここで初黒星
きさらぎ賞、共同通信杯とポイントになる中距離重賞が終わり、東スポ杯2歳Sで2着だったサトノシャイニングと、ホープフルSで11着に終わっていたマスカレードボールが重賞タイトルを手にした。
東スポ杯とホープフルSといえば、どちらのレースも制したのはクロワデュノール。この馬が世代のど真ん中にいるという評価はむしろ高まった。
弥生賞ディープインパクト記念にはホープフルSの3着馬、5着馬が参戦する。またもクロワデュノールに敗れた馬たちから勝ち馬が出れば、もうクロワデュノールで当確かもしれない。
2歳新馬から皐月賞までは1年に満たない。短期決戦だからこそ、対抗格が出現する機会は限られている。トライアルシーズン真っ盛りの弥生3月、クロワデュノールへ挑戦状を叩きつける馬が一頭でも多くあらわれてほしい。データは過去10年分を使用する。

皐月賞最有力トライアルだったのは昔のこと。近年は暮れからの直行や共同通信杯経由が主流になり、ここもどちらかというと、真打登場というより、皐月賞への出走権をかけた三役クラス以下の争いになる年が多い。
1番人気は【2-4-1-3】勝率20.0%、複勝率70.0%と堅実ながら圧倒的でもない。4番人気【1-1-2-6】勝率10.0%、複勝率40.0%まではほぼ互角であり、上位拮抗が近年のトレンドだ。
8番人気【1-1-0-8】勝率10.0%、複勝率20.0%などひとひねり必要な年もあり、馬券の難易度はかつてより上昇した。なお、4番人気以内8勝のうち、前走1着馬が6勝。勢いよく連勝というシナリオが濃厚だ。
一方、前走4着も【2-0-0-0】。惜敗を喫したとしても、上位評価されるならばリベンジの好機といっていい。

目立つのはキャリア2戦【3-2-1-15】勝率14.3%、複勝率28.6%だ。理想に近い2戦2勝は【2-2-0-7】。前走負けて2戦1勝だと【1-0-1-5】。勝ったのは皐月賞2着のダービー馬タスティエーラだけだ。
とはいえ、2戦2勝馬も思ったより負ける。昨年は3頭が出走していずれも馬券外に沈んだ。
かつては15年サトノクラウン、16年マカヒキが3連勝を決めたものの最近は苦戦中。2戦2勝馬が黒星を喫するのも最近のトレンドといえる。ヴィンセンシオ、ナグルファルは9年ぶりの3連勝を決めるか。
キャリア3戦【3-5-4-20】(勝率9.4%、複勝率37.5%)や4戦も【2-1-3-11】(勝率11.8%、複勝率35.3%)と近年はもう少しキャリアを積んだ馬が好走する。
キャリア3、4戦かつ前走1着は【4-3-1-14】勝率18.2%、複勝率36.4%の好成績。22年アスクビクターモアなど、近年の好走パターンだ。
キャリア3戦かつ前走1着といえばジュタが当てはまる。新馬を勝ち、GⅠ惜敗から若駒S勝利へ。しっかり経験を積み、これもまた理想的な戦歴ではないか。

















