グランド牧場の総決算
2025年2月23日に東京競馬場で行われる第42回フェブラリーS。パワーが求められるダート戦であるとともに、スピードとスタミナの両方を問われるマイル戦だ。ここでは軸となるスタミナ血統が最低1本ほしい。
注目は、プロキオンSを勝ったサンデーファンデー。父スズカコーズウェイ、母の父スマートボーイという渋めの配合となっている。特筆すべきは、同馬、父、そして母系は4代前のヤマノコトブキまで、すべてグランド牧場の生産馬ということ。母系にカタカナ(日本馬)が並ぶこと自体が珍しくなったのに、すべて同一牧場、しかもその馬がGⅠへ出走するのだから、お見事というほかない。
父スズカコーズウェイはGiant's Causeway産駒で、京王杯SCなど芝の短距離で活躍。産駒は父と違ってダート適性のある仔が多い。スズカコーズウェイ自身、Storm Cat系×フレンチデピュティ×Seattle Slewという北米色の濃い配合で、ダート適性があるのも納得のいくところだ。
母の父スマートボーイは平安Sなどダートの中距離重賞を5勝。その父アサティスは英と伊の長距離重賞を勝ったスタミナ型で、直線一気の競馬が持ち味のウイングアロー(2000年フェブラリーS勝ち馬)をはじめとした極端な脚質の産駒を多く出して人気を博した。母の父としては、サンデーファンデーのいとこでもある地方の名牝ラブミーチャンを出している。
父系からスピードを、母系からスタミナを受け継ぐ血統配合は、このレースで好走するパターンでもある。
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