国内屈指の“末脚が生きるコース”
今年の日経新春杯は中京芝2200mが舞台となる点がポイントだ。というのも、このコースはJRA全10場の中でも屈指の“末脚が生きるコース”。2022年以降の中京芝2200m戦・全75鞍を対象に上がり上位馬の成績を取ってみると、以下のようになる。
・上がり1位【40-16-16-16】
勝率45.5%、複勝率81.8% 単勝回収率256%、複勝回収率215%
・上がり2位【21-22-11-24】
勝率26.9%、複勝率69.2% 単勝回収率197%、複勝回収率153%
もちろん、未来のレースでどの馬が上がり3F最速をマークするかは誰にも分からない。ただ、予想することはできる。そこで参考として、同条件の「前走の上がり3Fの順位別成績」を見てみよう。
・前走上がり1位【21-9-12-65】
勝率19.6%、複勝率39.3% 単勝回収率98%、複勝回収率90%
・前走上がり2位【16-14-7-57】
勝率17.0%、複勝率39.4% 単勝回収率85%、複勝回収率96%
前走上がり最速馬の回収率は単複ともに90%超で、十分に狙いが立つ。そして同2位の各成績も最速の馬とそん色ないレベルだから、前走上がり3F順位が2位以内の馬を中心に馬券を組み立てたいところだ。
回収率アップのカギは“前走着順”
さらに、ここで回収率を上げる“スパイス”を加えたい。
前走上がり2位以内の中でも、(1)前走が芝の1800~2200m(2)前走4~9着の“程よく負けていた馬”という2つの条件を満たした馬に限ると【8-8-3-16】勝率22.9%、複勝率54.3%まで成績がアップ。回収率も単勝251%、複勝も230%まで上昇する。
前走で好走している馬は上がり3Fに関係なく人気を集めるが、4~9着に負けている馬なら盲点になる。そこを狙うのが儲ける秘訣なのだ。
ちなみに、中京芝2200mで行われた21~23年の日経新春杯をチェックすると、4頭が該当して【0-1-1-2】。21年に13番人気ミスマンマミーアが2着、22年は9番人気ヤシャマルが3着に激走しているので、有効性は証明済みだ。
では、今年の登録馬を見ていこう。前走が芝の1800~2200mで4~9着、かつ上がり3F2位以内だった馬はキングズパレス、サリエラの2頭のみ。ならば馬券は組み立てやすい。
ともに重賞に手が届きそうで届かない2頭だが、“今度こそ”を期待して単勝を2点、馬連は1点。そして3連複は2頭軸で総流し。これで高配当ゲットといきたい。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GⅠのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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