5つのデータから絞れた馬は?
先週のチャンピオンズCは、消去を免れた4頭の中から13番人気のスレイマンを本命に推した。しかし最下位の16着に終わった。それにしてもここまで負けるとは…。僅差の4着よりはマシだったと割り切るしかない。
さて今週予想するのは、2歳女王を決める阪神ジュベナイルF。牝馬限定戦になって以降、初めて京都で開催される一戦には、4戦3勝の米国馬メイデイレディが参戦する。
エントリーは同馬を含めて26頭。このうちキョウエイボニータは回避が発表されており、残る25頭を対象に、過去10年のレースで複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を消していく。
『栗東所属』×『キャリア4戦以上』★0.0%★
まずは東西別データから栗東所属馬を取り上げる。成績は【5-4-6-107】(複勝率12.3%)で地元の関西圏のレースにもかかわらず、複勝率で美浦所属馬(26.8%)に大きく見劣る。特にデビューから4戦以上走っていた馬は【0-0-0-34】で全てが馬券外に敗れている。
今年は抽選対象も含めた以下の4頭が当てはまった。
【今年の該当馬】
・イリフィ*
・スリールミニョン
・ベルビースタローン*
・モズナナスター
『中4週以下』×『前走4着以下』★0.0%★
続いてはレース間隔に注目。前走から中4週以下だった馬の成績は【3-3-5-85】(複勝率11.5%)と低調だった。馬券に絡んでいた11頭に共通していたのは前走3着以内だったこと。反対に4着以下だった馬は【0-0-0-30】(同0.0%)と総崩れとなっている。
今年は以下の4頭が当てはまった。消去済みのスリールミニョンに加え、前走のファンタジーS1番人気5着のカワキタマナレアなどを消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・ウォーターガーベラ*
・カワキタマナレア
・(スリールミニョン)
・ラブアイミー*
『一口馬主クラブ以外』×『前走馬体重439kg以下』★2.4%★
3つ目は馬主データを取り上げる。当レースはサンデーRやキャロットFなど一口馬主クラブの所有馬が【6-4-3-40】(複勝率24.5%)と活躍。反対にそれ以外の個人所有馬などは【4-6-7-108】(同13.6%)とさえない。
特に馬格の小さい牝馬は苦しんでおり、前走馬体重439kg以下は【0-1-0-41】(同2.4%)で好走は難しい。過去10年で馬券に絡んだのは、21年8番人気で2着のラブリイユアアイズだけだった。
今年の登録馬の中で一口馬主クラブが所有するのはブラウンラチェットだけ。それ以外の24頭で前走馬体重439kg以下の馬は全て消去となった。
【今年の該当馬】
・(イリフィ*)
・(カワキタマナレア)
・コートアリシアン
・ショウナンザナドゥ*
・(スリールミニョン)
・テレサ*
・ビップデイジー
・ミーントゥビー
・(ラブアイミー*)
・リリーフィールド
『前走1勝クラス以下』×『前走2番人気以下』★3.6%★
続いては前走クラスに注目。前走1勝クラス以下から参戦してきた馬は【1-5-1-68】(複勝率9.3%)。これだけでも消去対象となるが、もう一つの条件として、前走2番人気以下を掛け合わせる。成績は【0-2-0-54】(同3.6%)まで複勝率は下がった。
今年この条件に当てはまったのは以下の8頭。新たにクリノメイ、サンナイアガラ、ジューンエオス、ティラトーレの4頭が消去対象となった。
【今年の該当馬】
・(イリフィ*)
・クリノメイ
・サンナイアガラ*
・ジューンエオス*
・ティラトーレ*
・(テレサ*)
・(ビップデイジー)
・(ミーントゥビー)
『4月以降生まれ』×『当日単勝オッズ10.0倍以上』★1.9%★
4つの消去条件を終えて対象馬25頭中17頭が消えた。最後は誕生月と当日の最終単勝オッズの組み合わせで絞り込みを行う。
この時期の2歳馬は人間なら中学生くらいとされる。人間の世界では早生まれのハンデが気にならなくなる時期だが、馬の世界では1~2月生まれと4~6月生まれの馬ではまだ小さくない差があってもおかしくない。
実際に過去10年で1~3月生まれの馬が【9-8-5-91】(複勝率19.5%)なのに対し、4月以降に生まれた馬は【1-2-5-57】(複勝率12.3%)。さらに当日の単勝最終オッズが10.0倍以上になると【0-1-0-53】(同1.9%)とほぼ馬券外に敗れていた。
残っている8頭のうち、4月以降に生まれたのは以下の3頭。ブラウンラチェットとメイデイレディは上位人気が濃厚。ダンツエランが10倍以上なら消去する。
【今年の該当候補】
・ダンツエラン
・ブラウンラチェット
・メイデイレディ
全ての条件を終えて確実に残るのはアルマヴェローチェ、ジャルディニエ、テリオスララ、ミストレス、ランフォーヴァウの5頭となった。この中から本命候補として、ミストレスとランフォーヴァウの2頭を挙げる。
開業1年目の福永祐一厩舎が手掛けるランフォーヴァウは、前走勝利したデイリー杯2歳Sで京都のマイルコースを経験しているのが強み。一方のミストレスは前走アルテミスSでブラウンラチェットとは0.2秒差。直線平坦の京都替わりなら粘り込みがあってもおかしくない。
買い目は本命候補2頭を1列目に置いた3連複フォーメーション。2列目にアルマヴェローチェ、ジャルディニエを加えて、3列目には消去を免れた全頭を配置する。また保険として、ジャルディニエ、ミストレス、ランフォーヴァウのワイドボックスも押さえておきたい。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
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