傾向解説
ジャパンカップダートからチャンピオンズCと名称を変え、舞台も中京ダ1800mへ移って早11年。JRA・GⅠとあってメンバーは常に高レベルです。他方で、内有利の傾向が強く、イス取りゲーム的要素も当レースを考える上では外せない視点となっています。
過去10年、チャンピオンズCでの枠番別成績に極端な偏りは見られませんが、勝ち馬に限れば8/10頭が一桁馬番。中京ダ1800m全体の成績では、外枠不利の傾向がより強く出ています。
中京ダ1800mではスタート位置やコーナー角の関係から内有利が顕著で、好走パターンは「先行」あるいは「イン差し」がセオリーとなっている、特異なコースの一つと言えるでしょう。
<中京ダ1800m 枠番別成績(16頭立てのみ) 2014年以降>
1枠【37-37-35-416】
勝率7.0%/連対率14.1%/複勝率20.8%/単回率102%/複回率79%
2枠【36-34-43-410】
勝率6.9%/連対率13.4%/複勝率21.6%/単回率69%/複回率73%
3枠【36-30-24-435】
勝率6.9%/連対率12.6%/複勝率17.1%/単回率75%/複回率58%
4枠【39-27-32-426】
勝率7.4%/連対率12.6%/複勝率18.7%/単回率116%/複回率73%
5枠【28-33-33-428】
勝率5.4%/連対率11.7%/複勝率18.0%/単回率94%/複回率70%
6枠【32-38-43-412】
勝率6.1%/連対率13.3%/複勝率21.5%/単回率99%/複回率86%
7枠【25-33-30-435】
勝率4.8%/連対率11.1%/複勝率16.8%/単回率44%/複回率68%
8枠【30-31-24-437】
勝率5.7%/連対率11.7%/複勝率16.3%/単回率138%/複回率75%
また、ダート重賞共通の傾向として、前走クラス別成績は要注目のデータです。芝ほどレース選択に幅がないダート路線においては、格の高いレースに素直に実力馬が集結する傾向にあり、どこを使ってきたかという視点は前走着順以上に重要となってきます。
チャンピオンズCにおいても前走ダートGⅠ/JpnⅠ組の成績が非常に良く、今年もこの中から軸馬を選ぶのがベターでしょう。ただ、注意点としては前走1着馬の成績が悪いということ。
地方交流GⅠでパフォーマンスを上げる馬の多くは少頭数だからこそ能力を発揮できている馬が多い印象です。そのため、機動力が求められるチャンピオンズCでは能力を発揮しきれないことがほとんどで、むしろ前走で押し切れなかった馬の人気落ちを狙うのが当レースのセオリーといえます。
<前走ダートGⅠ/JpnⅠ組 着順別成績 過去10年>
1着【2-1-0-12】
勝率13.3%/連対率20.0%/複勝率20.0%/単回率38%/複回率30%
2~5着【6-4-3-23】
勝率16.7%/連対率27.8%/複勝率36.1%/単回率327%/複回率171%
6着~【0-1-1-12】
勝率0%/連対率7.1%/複勝率14.3%/単回率0%/複回率134%
血統での注目はNureyev。日本ではゴールドアリュールやKingmamboの母父としてよく見られる種牡馬です。中京ダ1800mはコーナーで減速する力が求められやすいため、機動力に優れたNureyevの血が生きやすい舞台のひとつといえるでしょう。
ちなみに、2017年勝ち馬ゴールドドリームと2021年勝ち馬テーオーケインズはNureyevと3/4同血の妹Numberを持つ血統馬です。下記データではNureyevやNumberの母である名繁殖牝馬Specialを対象に集計しています。
<Special内包馬の成績 過去10年>
Special【8-5-6-59】
勝率10.3%/連対率16.7%/複勝率24.4%/単回率151%/複回率112%