3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は11月24日(日)京都競馬場で行われる京阪杯について下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録のあった24頭のうち除外対象の6頭を除いた18頭を検討対象とし、過去10年データを使用する。
今回は11月24日(日)京都競馬場で行われる京阪杯について下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録のあった24頭のうち除外対象の6頭を除いた18頭を検討対象とし、過去10年データを使用する。
本レースは前走3勝クラス勝ちや、OP・L組、またGⅠを走っていた馬まで様々なレースから臨んでくるが、相性が良いのは前走スプリンターズS組だ。
同組の成績は【2-1-2-24】で単勝回収率91%、複勝回収率62%。特に4、5歳馬に限れば【2-1-2-13】となり単勝回収率147%、複勝回収率100%となる。上位人気が想定されるアグリ、ウインカーネリアン、ビッグシーザーはこのデータに該当しない。
「前走スプリンターズSの4、5歳馬」に該当するのは、9着エイシンスポッターと10着モズメイメイだ。ただ同レースで掲示板外に敗れているだけに、レース内容について考察する必要があるだろう。
【前走スプリンターズSで4、5歳の出走予定馬】
・エイシンスポッター
・モズメイメイ
今年のスプリンターズSは前後半3F32.1秒、34.9秒で前傾2.8秒のかなりのハイペースだったが、ピューロマジックが一頭飛ばして逃げていたことで、全体としてはもう少し落ち着いた流れだった。
それでも速い流れだったことに変わりはなく、GⅠらしい引き締まった流れだった。馬場のバイアスは大きくなく、内目をマイペースに先行したルガルが見事にGⅠ初制覇。トウシンマカオはロスのない競馬で最内を差して2着、ナムラクレアは抜群の切れ味を見せたが、さすがに後ろ過ぎたこともあって差し届かずの3着だった。
今回出走予定のエイシンスポッターとモズメイメイだが、エイシンスポッターに関しては自分の競馬ができていた。モズメイメイは内ラチに進路を求めて下げる形となり、結果的にこれが敗因となった。上がりは33.5秒を使っているが、ポジションが悪かった。元々速すぎる流れは苦手としていて、どうしてもGⅠでは追走がしんどくなってしまい、勝負どころで競馬に参加できないタイプだ。
今回はウインカーネリアンかチェイスザドリームが引っ張る展開になりそうだが、両者とも番手でも競馬ができ、そこまで飛ばして逃げない。メンバー構成から極端な前傾ラップになるとは考えられず、前走より追走が楽になるモズメイメイは積極的に狙えそうだ。
・モズメイメイ
日本での牝祖は祖母インランジェリー。同馬は現役時にスピンスターS(GⅠ・AW9F)を勝利している実績馬だ。3代母のCat Chatは、今回同じく出走予定のレッドベルオーブの祖母でもありファミリーとしての活力は十分だ。
米国で繋がってきたファミリーだが、ワンペースよりは緩急のある流れを得意としている。モズメイメイは先行して止まっていた時期もあったが、溜める競馬を覚えてからは成績が向上した。
本馬は父にリアルインパクトを迎えて、芝適性とスピード性能の高さが特徴的だ。京都芝1200mは葵Sを制した舞台で合うのは間違いない。下り坂を使いながら加速できる点が本馬に合っている。前走の中山芝1200mと比べると、コース適性において大きく上積みがあり期待できる。
今回のCアナライズはモズメイメイを推奨する。好走データに該当し、前走の敗因もはっきりしている。血統的にも戦績的にも京都競馬場は合う。
また実力を考えても今回のメンバーなら十分勝ち負けできるだけのものを持っている。前走の敗戦で間違いなく人気は落ちそうで、ここは狙い目。自在な競馬ができ、相棒の国分恭介騎手が上手く導けば勝ち負けを期待できる。
【ライタープロフィール】
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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